(C) zing, 鳥かご職人のボー・ドゥック・ニャンさん |
この数年、都市部から地方にいたるまで、各地で「鳥カフェ」など鳥と触れ合うことのできる施設が相次いでオープンしている。訪れる人々にとっては、鳥の鳴き声や姿だけでなく、芸術的な鳥かごを鑑賞するのも楽しみの一つとなっている。北中部トゥアティエン・フエ省には、見事な装飾を施した竹製の鳥かごを20年間作り続けている職人がいる。
14平方メートルほどの作業場で竹を加工し、美しい鳥かごを作っているのは、同省フーバン郡に住むボー・ドゥック・ニャンさん。北中部クアンビン省で生まれ育ったニャンさんは、フエで縫製技術を学んだが、家が貧しく、ミシンを買うお金がなかったため、材料が見つけやすくて簡単な鳥かご作りを始めた。最初は見よう見まねだったが、顧客の要求に応えようと努力を重ねるうち、現在のような素晴らしい鳥かごを作れるようになったのだという。
ニャンさんが作る鳥かごは1個約300万ドンから数千万ドン(約1万4500円~十数万円)で売られている。南中部沿岸地方ダナン市、同ビンディン省、南中部カインホア省のほか、ホーチミン市の顧客からの注文も多い。ニャンさんの作品はフエフェスティバルやフエ伝統工芸フェスティバルでも紹介され、国内外の人々の目を楽しませている。