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台湾の警察当局は11月17日、台北郊外の桃園国際空港で、チャイナエアラインの航空機により輸送されたスピーカー12台の中から229キロのヘロインを押収した。警察は、同機がホーチミン市タンソンニャット空港から出発しているため、ベトナムから密輸された可能性が高いと見ている。26日付タインニエン紙(電子版)が報じた。
台湾の警察によると、押収したヘロインの末端価格は約3億ドル(約303億円)で、空路による麻薬密輸としては過去最大規模のものだという。ヘロインはレンガ状に小分けされており、麻薬探知犬に見つからないよう、表面にチョコレートが塗り付けてあった。警察は密輸に関わった容疑者7人を逮捕し、麻薬密輸ルートの全貌を暴くべく捜査を進めている。
ベトナムの交通運輸省航空局は、今回の麻薬密輸事件について、同機はマレーシアのペナンからホーチミン経由で台北に向かっており、どの段階で麻薬が積み込まれたかは現時点では断言できないとコメントした。
一方、チャイナエアライン側は、長年の付き合いがあるベトナムの輸送代理店からスピーカーの輸送依頼を受け、ホーチミンで貨物を積み込んだとしている。なお、この輸送代理店の代表者は、地元メディアの取材に対し、「当社は取引先に依頼され、通関手続きを行っただけで、貨物の送り主ではない」と麻薬密輸への関与を否定している。