(C)Dan tri、カオ・ディン・チエウ博士 |
南中部クアンナム省バックチャーミー郡の第2ソンチャイン水力発電所周辺地域で地震が多発している問題で、地球物理研究所は18日、地元当局の幹部や住民ら約300人を対象に地震が発生するメカニズムなどについて説明を行った。18日付ザンチーが報じた。
同研究所の専門家カオ・ディン・チエウ博士は、地震についての一般的な知識を説明した後、この地域で発生している地震はダムの貯水や放水を原因とするダム誘発地震との見方を示した。チエウ博士は「貯水する場合は異常音がしないか聞き耳を立てて注意し、ダムの水位を急速に変化させるべきではない」と述べ、貯水湖を守るため周辺地域で地すべりや鉄砲水が起きないようにする必要があるとの考えを示した。
ダムの下流に位置するヒエップドゥック郡人民委員会のダオ・ボイ・トゥエン主席は「ダムから約40キロメートル離れているが、ダムが地震で決壊したらどうすればよいのか」と、避難する時間があるかどうかに不安を示した。
同研究所のグエン・スアン・アイン所長は、同ダムの最初の地震観測所が19日に完成し、さらに複数の観測所を設置する計画があることや、今後国内外の地震研究者を招いて現地観察を行う予定であることを発表した。
※最終更新:2012年10月23日11:54JST