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農業農村開発省はこのほど、遺伝子組み換え(GM)作物の試験栽培の最終結果はまだ出ておらず、国内での作付はまだ許可していないと発表した。しかし国内市場にGM作物がかなり以前から出回っていることは、同省も認めている。3日付DVTが報じた。
ベトナム生物学協会のグエン・ラン・ズン博士は「望む望まないに関わらず、ベトナムでは既にGM作物が使われている。毎年大豆油200万tとトウモロコシ160万tを輸入しているが、その大半はGM作物だ」と話す。
ホーチミン市科学技術局が以前に実施したサンプル調査では、市内17か所の市場やスーパーで採取したトウモロコシ、大豆、ジャガイモ、トマト、コメなど323サンプルのうち3分の1がGM作物だった。
GM作物の流通や販売に関する規則は既にあり、GM製品であることを明記するよう義務付けられている。しかし実際にはこの規則は守られておらず、消費者は知らないうちにGM作物を利用している可能性が高い。ブイ・バー・ボン農業農村開発次官は、今後この問題に関する情報を公開し国民から広く意見を募ると話している。