ベトナム原子力エネルギー研究所(科学技術省)と中国の広東核電集団有限公司は21日、ベトナムの原子力発電開発計画に関する協力覚書に調印した。両国は2000年12月に原子力エネルギーの平和的利用に関する協力協定を締結しており、今回の覚書は同協定が具体化したもの。
それによると、中国側はベトナムの原子力発電開発に関する技術移転、人材育成の分野で協力する。原子力発電分野で目覚しい成長を遂げている中国との協力は、ベトナムのエネルギー安全保障問題の解決につながると期待されている。
ベトナム国会は2009年、東南部ニントゥアン省における第1・第2ニントゥアン原子力発電所建設案件を承認した。原子炉は第1・第2ニントゥアン原発合わせて4基あり、総出力は4000メガワット。また政府は2010年5月4日、ニントゥアン原発に関する政府直属の指導委員会の発足を決定している。計画通りに進めば、第1原発の原子炉2基は2014年に着工、2020年に稼動を開始する予定。