中部高原地方ダクラク省ラク郡警察は12日、同郡内の食堂の主人が客の置き忘れた大金を保管し、気が付いて取りに戻った客に全額返却したとの美談を明らかにした。
10日午後8時ごろ、同郡リエンソン町の食堂の主人グエン・ディン・カインさんは店の片づけをしているとき、客が置き忘れたとみられる旅行かばんを発見した。カインさんが中を確認したところ合計2億8500万ドン(約143万円)の札束が詰まっていたため、近所の人に事情を話したうえで、客が取りに戻るまで金庫で預かることにした。
その日の深夜(11日午前1時ごろ)、真っ青な顔をした男性が現われた。男性はタムサン社の運転手でバック・バン・ラムさんと身分を明らかにして現金を置き忘れたと話したため、カインさんは近所の人らの見守る中で全額をラムさんに返却した。ラムさんはお礼をしたいと申し出たがカインさんはこれを断った。ラク郡警察はこの件を省の表彰評議会に報告した。