環境警察局の調査結果によると、伝統工芸村の90%以上で水・大気・土壌などの汚染を引き起こす環境保護法違反行為がみられるという。しかしほとんどの伝統工芸村が環境保護活動に関心を示していないのが実情だ。
北部バクニン省トゥーソン町チャウケー地区には123軒のかじ屋があるが、そのすべてに排気や排水の浄化装置が設置されていない。排気や排水をサンプル検査した結果、二酸化硫黄濃度は40~60倍、粉じん濃度は113~230倍、二酸化窒素濃度は50~76倍と、いずれも許容値を大幅に上回っていた。
このほかにもバクニン省のフォンケー製紙村とドンクアン木製品村、ハノイ市のズオンノイ染色村とトゥイウン皮なめし村、北部バクザン省のバンハー酒造村などの伝統工芸村でも排水や排気が垂れ流しされており、環境汚染が深刻化している。