ホーチミン市マンネンタケ(霊芝)・薬用キノコ研究所はこのほど、がんに効く有効成分を含むメシマコブの栽培に成功したと発表した。コ・ドク・チョン所長は「メシマコブは長い間伝統薬として重宝されてきた。腫瘍予防の効能を持つことから研究者の注目を集めている」と語った。特に乳がん、肝臓がん、胃がんの予防に効能があるという。
メシマコブは森の奥深くや高山地帯でしか育たず、世界でも韓国、中国、日本、タイの4カ国でのみ栽培されている。総生産量は年間約30トンに過ぎないため、1キログラム当たり400万~1000万ドン(約2万~5万円)の値段を付け、偽物も多く出回っている。
メシマコブの栽培は通常木の幹を使って行われるが、同研究所では2006年からゴムの木のおがくずを使っての栽培に成功している。これまでの生産量は約140キロ。今後、輸出用や医薬品原料として栽培される可能性があるという。