農業農村開発省はこのほど、「2020年までの全国稲耕作地使用計画および2030年までのビジョン」の草案をまとめた。それによると、農地を他の目的用に変更するケースが日増しに増加しており、長期的には国の食糧安全保障に悪影響を及ぼしかねないとして、2030年以降は稲耕作地の総面積を360万ヘクタール(うち水稲耕作地は320万ヘクタール)で安定的に維持する方針を打ち出している。
草案は稲の二期作を維持する重要な地域としてメコンデルタ地方とホン川(紅河)デルタ地方を挙げ、残すべき稲耕作地の面積を提示している。メコンデルタ地方では、2020年に175万5000ヘクタール、2030年に174万ヘクタール、ホン川デルタ地方では2020年に56万ヘクタール、2030年に54万ヘクタールを残すとしている。また北部山岳、北中部、南中部、中部高原の各地方についても残すべき面積を具体的に示している。