労働傷病兵社会省はこのほど、貧困者が旧正月(テト)を迎えられるようにとの目的で政府が支出した貧困者に対する支給金が一部地方で目的どおり使用されなかったとされる問題について、その調査結果をグエン・タン・ズン首相に報告した。
それによると▽貧困世帯に限らずすべての世帯に支給金が配分された▽世帯の人数分の支給金が十分渡されなかった▽貧困世帯に借金がある場合に支給金からその額が返済に勝手に回された▽支給金の額が勝手に減額された▽テト前に支給されなかった▽6歳以下の子どもと85歳以上の高齢者を支給対象者から除外した−などの違反行為が明らかになった。こうした行為が行われたのは北部バクザン省、北中部のクアンビン省・ゲアン省・ハティン省、南中部のクアンナム・同クアンガイ省、メコンデルタ地方のチャビン省・ソクチャン省、中部高原地方コントゥム省などの村や町。
このため、各地で支給方法の見直しや、支給した現金を回収して正しい受給者に再支給するなどの対策が行われている。同省によると、この支給金は総額約1兆7700億ドン(約100億円)で、全国の貧困層230万世帯(920万人)に配られたという。