中部高原地方ラムドン省ダムロン郡のへき地の村々では最近、ウシ1頭を中古バイク1台と交換するという業者が現れ、これまでに200世帯以上の農家が約300頭のウシを持ち込んでバイクを手に入れたという。
これらの農家の多くは自分のウシ以外に、政府が畜産拡大のために提供した種牛までバイクと交換している。ほとんどの農家が貧しく、後先も考えず隣近所がそうしているからという理由だけで生活の糧ともいえるウシを手放しており、この先貧しさが増すのは避けられそうにない。せっかく手に入れたバイクは、ガソリン代の値上がりで乗ることもできず家に放置されているという。