メコンデルタ地方カントー市中央総合病院ではこの2年間に、エビや魚の養殖池に設置してある水車状の酸素発生装置やえさの粉砕機に服を巻き込まれて局部を負傷した男性が搬送されてくるケースが10件以上に上っている。
被害者はいずれもメコンデルタ地方のソクチャン省、バクリエウ省、カマウ省で養殖に携わっている人たちで、年齢は20~40歳が大半だ。中には父親が池で機械を修理しているのを岸から見ていた4歳の男の子が風に押されて池に転落し、機械に服を巻き込まれて局部を負傷したケースもあった。このような事故では複数の傷ができるため、出血多量で意識を失う人も多いという。
最近では今年1月にバクリエウ省からXさん(24歳)が同病院に救急搬送されたケースがある。Xさんもエビ養殖池で作業中に酸素発生装置に服が巻き込まれ、局部が切断されたうえに腕の骨を折る大けがを負った。Xさんは地元の病院に搬送されたため、カントー市中央総合病院で手術を受けたのは事故発生から7時間後だった。同病院の外科部長によると、医師らがXさんの局部の皮膚を縫合し、全体を再形成する手術を行ったという。