北部ハタイ省に住むレ・ディン・フンさん(60歳)がこのほど、39年前に心臓に受けた銃弾を摘出する手術を受け、無事成功した。手術を担当したハノイ心臓病院の医師らは、「心臓を撃たれて40年近くも生存するケースは非常に珍しい。フンさんはとても運が強い」と話している。
フンさんは、北ベトナム兵としてベトナム戦争に従軍していた1968年、米兵に胸を撃たれたが、奇跡的に一命を取りとめた。その翌年、医師に手術を相談したものの、心臓を傷つけ大量出血を引き起こす可能性があると言われ断念。約40年ぶりに摘出された銃弾は長さ2.5センチで、さびていたという。
3日間に渡る大手術を終えたフンさんは順調に回復しており、「長い間耐え続けてきた胸の痛みがだいぶ和らいだ。こうして生きていられるのは幸せなこと。これも自分の運命なのだと思います」と話し、見舞いに訪れた家族と手術の成功を喜びあった。