ビントゥアン省ファンティエット市で最も大きい私立幼稚園であるタン・グェン幼稚園(園児数365名)は、栄養価の高い給食を出し、痩せた園児はいないといわれる“健康で素直な子供”を育むことで人気急上昇の評判幼稚園だ。
しかし、同園には園児を太らせるために給食に薬品を混入しているらしい、という噂が絶えない。情報を受けた同省保健予防センターは、給食からサンプルを採取し、ホーチミン市公共保健衛生院に検査を依頼した。その後、同院が発表した検査結果によると、5つのサンプルのうち、4つから食品添加物としては使用が禁止されているデキサメタゾンが検出された。
デキサメタゾンは抗アレルギーなどに使用される薬品で、誤った目的で使用すると健康に害を及ぼす恐れがあるという。同保健予防センターは、同園における違法行為を直ちに止めさせ、他の各幼稚園の調理施設においても同様の違法行為を行わないよう勧告するため各関連機関に通達した。
結局、園児の親たちが持つ「質の高い給食を出し、子供が元気に育つ」、という理想の園児像を達成するためと、園の人気を維持するために、このような悪事に手を染めてしまったのである。