7日、ビンズオン省で、交通違反(3人乗り)でバイクを没収され、バイク受け取りのため出頭した市民に対し、交通警察が集団リンチし重傷を負わせる事件が発生した。
被害者はビンズオン省在住で会社社長のレ・ディン・タンさん。タンさんは、バイク引き取りに出頭したものの、正当な理由もなく交通警察の担当者に拒否されたため、口論になった。この担当者は、いったん職務室に引き返したが、上官とともにタンさんの前に再度登場、上官はいきなりタンさんの顔を平手打ちした。タンさんが叩き返すと、周囲にいた警官が一斉に殴りかかり、集団リンチにエスカレート、タンさんは殴る蹴るの暴行を受け、失禁するまでの重傷を負った。はじめに手を上げた上官は、タンさんから携帯電話をひったくり、身柄を地区警察に引き渡したが、地区警察の留置所でも、交通警察による暴行は続いた。
タンさんは自宅に電話をし、家族により病院に搬送されたが、2晩明けた今も入院中だ。この事件に関して、ビンズオン省交通警察局長は、「そのようなことがあったことは聞いているが、事実関係の詳細については報告書を待つのみだ」と発言するに留まった。ベトナムでは数日前、ゲアン省で交通警察が威嚇射撃をした際、誤射で市民が重傷を負う事件が起きたばかり。