12日午前11時49分ごろ、ベトナム鉄道ハノイ発サイゴン(ホーチミン)行き列車E1号がフエ省フーロック県内で脱線、横転し、少なくとも12人が死亡し、一部報道によると200人近くが負傷したと伝えられている。
脱線した列車はハノイ−サイゴン間を30時間で結ぶ13両編成の特急列車で、11日午後23時にハノイ駅を出発し、ダナン市に近いフエ省フーロック県内のランコー駅付近で客車8両が脱線した。
列車は事故当時ハノイから乗客304人と乗務員29人を乗せて運行しており、少なくとも7人が現場で死亡、5人が病院搬送途中に死亡したほか多くの負傷者が出ている。
事故現場は住宅街や国道1号線から遠く、ランコー村中心部からも約20km離れていたため、救助活動に支障をきたし、行政機関からの救助隊が現場に向かうまでは近くの漁民などにより海岸からモーターボートなどで救助活動が行なわれた。
さらに、中部地方フエ省とダナン市境にある難所ハイヴァン峠の国道1号線で同日、重量オーバーのトレーラーが下り坂で運転操作を誤り道をふさぎ大渋滞を引き起こし、これも救助活動に影響を与えた。
被害者は、地元フーロック県医療センター、ダナン市総合病院、フエ市総合病院などに搬送され現在治療を受けている。
この事故の影響で12日午後7時現在、列車2便がフエ省内で足止めされており、乗客はバスなどに乗り換えホーチミン方面に向かう予定。鉄道関係者によると現場の復旧は早くて13日以降になるという。