タイグエン市にある中学校校門前で1月、殺人事件が起こった。高校1年生の生徒が同級生3人と、いとこを殴った生徒グループを「ヤキ入れ」に行ったところ、ナイフを持ち出すまでに乱闘がエスカレート、相手グループは慌てて逃げたが1人が逃げ遅れ、胸を2箇所刺され死亡した。被害者も加害者も共に中高生であった。
タイグエン市公安は殺人罪と殺人幇助罪で2人を逮捕した。取調べ中2人は平然としており、自分たちの犯した事柄の重大さを何も感じていないようである。この2人は総勢100人以上からなる巨大不良グループの一員で、公安は現在このグループについて調査中だ。不良グループへの入団は至ってシンプル。酒を酌み交せば入団完了で、団規律も「仲間がやられた時は迷わず自身を投げ打ち仲間を助けるべし」と1か条のみ。各団員は5000−1万ドン(35円−70円)を納め注射器やチェーン、武器などを買う会費とし、週末はタイグエン市のある一角をたまり場にしているという。
今回の事件は氷山の一角で、不良グループの形成と公安の団撲滅作戦はいたちごっこだ。全国的にも、中学生がチェーン、ナイフなどの武器を所持し登校するのは珍しいことではない。学校における生徒指導を強化し、家庭内のしつけを徹底することが必要だ。