ホーチミン市では庭やバルコニーなどの小さなスペースで家庭菜園を作り、野菜を無農薬で栽培することが流行している。
ファン・ティ・フエさんは1年前、医師から野菜中心の食事にするよう指示されたことをきっかけに家庭菜園を始めた。今では市場に野菜を買いに行く必要もないほど多種類の野菜を育てているという。トゥードク区に住むグエン・バン・コンさんは、農家が野菜に農薬を散布している現場を見てショックを受けて以来、自宅のバルコニーで野菜を栽培している。「野菜の成長を見るのが毎日の楽しみだが、ときどき毛虫を取り除かなくてはいけない」と話す。
水耕栽培で野菜を育てている人も多い。この方法なら虫が付かず手間もかからない。また場所を取らない利点もあり、わずか3~4平米の菜園でも一家族分の野菜が採れる。家庭菜園を始める人は、安全な野菜を子どもに与えたいとの思いの若い母親が多いが、オフィス勤務の30歳代の男性も多いという。