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11月19日から26日まで有楽町朝日ホールとヒューマントラストシネマ有楽町で開催された「第24回東京フィルメックス(TOKYO FILMeX 2023)」の「東京フィルメックス・コンペティション」で、ベトナム人若手監督のファム・ティエン・アン(Pham Thien An)監督による映画「黄色い繭の殻の中(原題:Ben Trong Vo Ken Vang、英題:Inside the Yellow Cocoon Shell)」が、最優秀作品賞を受賞した。
授賞理由は、「突然の死が訪れた後、映画は生きることの意味を考えさせ、主人公を取り巻く人々の喪失、過去、欲望、決断を振り返る時間を与えている。映画における永遠の探求を、野心的かつ愛おしげに描いている」となっている。 副賞として、賞金70万円が監督に授与される。
なお、審査員特別賞は、アリ・アフマザデ監督の「クリティカル・ゾーン」(イラン、ドイツ)と、ゾルジャルガル・プレブダシ監督の「冬眠さえできれば」(モンゴル、フランス、スイス、カタール)の2作品、観客賞は「冬眠さえできれば」、学生審査員賞は、キム・テヤン監督の「ミマン」(韓国)が受賞した。
「黄色い繭の殻の中」は、5月にフランスのカンヌで開催された第76回カンヌ国際映画祭の「監督週間」の中で上映され、アン監督はベトナム系の監督として30年ぶり2回目のカメラ・ドールを受賞した。今から30年前の1993年には、フランス越僑のトラン・アン・ユン(Tran Anh Hung=チャン・アイン・フン)監督がカメラ・ドールを受賞している。