ベトナムワクチン、仏サノフィとワクチン生産で協力へ [経済]

　トー・ラム書記長兼国家主席のフランス公式訪問に同行したベトナムワクチン株式会社(VNVC)は、フランスの製薬大手サノフィ(Sanofi)との間で、ワクチン生産の協力に関する合意書を締結した。

　締結式は、元保健相でベトナム・フランス友好協力協会名誉会長を務めるグエン・ティ・キム・ティエン女史の立ち会いのもとで行われた。

　合意書によると、サノフィはバイオテクノロジーに関するノウハウをVNVCに共有し、ベトナム国内のVNVC工場における主要ワクチンの生産を支援する。

　ベトナムの民間企業が、ベトナム国内で主要ワクチンを生産するために、サノフィのような世界有数の企業との間で技術移転に関する協力を結んだのはこれが初めて。

　両者の協力は、ベトナム国内のワクチンへのアクセスを高めるだけでなく、ワクチンの安定供給の確保にも貢献するものと期待される。

　サノフィは2023年に、ベトナムに700万回分のワクチンを提供した。

　全国に広がるVNVC傘下のワクチン接種センターは現在、◇小児用6種混合ワクチン「Hexaxim」、◇小児用5種混合ワクチン「Pentaxim」、◇小児用4種混合ワクチン「Tetraxim」、◇小児用3種混合ワクチン「Adacel」、◇髄膜炎菌ワクチン「Menactra」、◇日本脳炎ワクチン「Imojev」、◇狂犬病ワクチン「Verorab」、◇A型肝炎ワクチン「Avaxim」、◇4価インフルエンザワクチン「Vaxigrip Tetra 4」、◇腸チフスワクチン「Typhim VI」の10種類のサノフィ製ワクチンを取り扱っている。

　VNVCは、これらの複数の種類のワクチンの生産に参加して技術移転を受けるために、サノフィと交渉を進めている。

　なお、VNVCは南部メコンデルタ地方ロンアン省に、医薬品の製造所における製造管理と品質管理に関するEU-GMP基準を満たしたワクチン・バイオ製品生産工場を建設する計画だ。

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