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strong>「体がだるくてシンドイな、と思っていたら顔が黄色くなってきてしまって」
そういって受診される患者さんがいます。
ベトナムは B型肝炎 が多い国です。ベトナムでは、肝炎ウィルスに感染する可能性が日本にいるときよりも高くなります。
A型肝炎ウィルスは主に水や食べ物を介して感染します。衛生管理の整っていない屋台や食堂での食事や食器からの感染がその一例です。一方、B型肝炎は、主に血液、体液を介して感染します。性感染症のひとつでもあり、あらゆる性行為(セックス、オーラスセックスなど)で感染する危険があります。また、キスだけでもまれだと思われますが、絶対に感染しないとはいえません。交際しているお相手や結婚パートナーがキャリア(ウィルス保持者)で、自分が抗体をもっていない場合は感染の危険があります。
日本で一般的に知られている状況では、1980年代後半まで行われていたツベルクリンなどの集団予防接種の注射器の連続使用が原因で広がった感染が記憶にあります。感染者に対して国の救済処置が行われていると聞いています。
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ベトナム人の5人に1人はB型肝炎感染者といわれており、その感染率では世界で最も深刻な国の一つにあげられます。2億4千万人以上が慢性の(長期にわたる)肝臓感染症にかかっていると推計されています。毎年78万人以上の人がB型肝炎の急性または慢性の経過によって亡くなっている深刻な状況です。ベトナム人B型肝炎キャリア(ウイルス保持者)のほとんどが、母子感染によるものもので、B型慢性肝炎感染者の15%~20%は、B型肝炎ウイルスが引き起こした肝がんや肝硬変が原因で死亡する場合もあります。
<著者紹介> Family Medical Practice Vietnam ペドロ・トリゴ 医師(ホーチミンクリニック) 内科、肝臓疾患専門 アジア太平洋肝臓学会 会員 米国肝臓学会 会員 ペドロ医師は肝臓疾患専門医として20年のキャリアがあります。 |
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