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[コラム]

【第9回】スマホアプリで行動範囲を拡げる[後編]…市内バスに乗ってみる

2018/10/09 09:40 JST更新

皆さん、こんにちは。 廣済堂HRベトナム の堀岡(ほりおか)です。ベトナムをロジカル(ちょっと辛口)に分析し、ポジティブに解説する[ロジ・ポジ]。 前回 に引き続き、今回も ベトナム(ハノイ市、ホーチミン市)にある公共交通機関(バス) がテーマです。
ベトナム滞在歴は長いのに、バスに一度も乗ったことがないという方が意外に多いようですね。ハノイやホーチミンでは、電車や地下鉄がない代わりにバス路線が発達していて、ベトナム語がわからなくても気軽に乗ることができます。
そこで[後編]では、 スマホアプリを使ったバスの乗り方 を解説します。 VIETJO Lifeの記事 でもバスの乗り方を取り上げていますので、ロジ・ポジでは、何が便利なのかを中心に解説します。

市内バスは快適・便利!

ベトナムの市内バスは、諸外国に比べてもとても利用しやすいです。その理由は以下の通り。
?本数が多い
日本のような時刻表はなく、代わりに「15~20分ごと」のように頻度が書いてあります。時刻表があったとしても時間通りには来ないので、頻度で書いてあるほうがイライラせずに済みます。
?目的のバスを探しやすい
バスの正面に、路線番号と行先表示があり、乗り間違えることがありません。
?バスに乗車しやすい
バスはバス停で止まります。諸外国では、バス停がなかったり、バス停から離れて停まったりすることが多いです。
?料金がシンプル
日本では乗った距離に応じて変動することが多く、停車前後に小銭の準備が必要になります。ベトナムはほぼ均一料金です。
?料金が払いやすい
多くは乗車後に車掌に払うため、乗車時にハラハラすることがありません。一部、乗車時に運転手に払うこともあるようです。
?バスから降りやすい
すべてのバス停に自動的に停まるケースと、停車ボタンを押したときだけ停まるケースがあります。他の乗客の行動を見ているとパターンがわかります。
?車内は快適
ほとんどのバスでエアコンが利いていて快適です。
?スマホアプリが便利
現在地と目的地を入力すれば、最寄りのバス停の場所、乗るべきバスの番号(乗り継ぎ含む)、所用時間、行程、距離が表示されます。
 
強いてマイナス点を挙げるとすれば、座席数が少ないため立つことが多いことくらいです。
〔注意〕
・土日の歩行者天国や道路工事による交通規制などで、ルート通りに走らないこともあります。
・ホーチミン市(特にベンタイン市場付近の混雑するバスターミナル)ではバス停付近でスリの被害をよく聞きます。

アプリの使い方

スマホアプリは複数提供されています。今回は、英語にも対応した無料アプリ 「BUSMAP(バスマップ)」 (ハノイ版、ホーチミン版)を使います。(画面はアンドロイド版)
どのアプリも、起動後の基本的な流れは同じです。
アプリの入手方法はこちらへ >> https://life.viet-jo.com/howto/traffic/465

? ルートを調べるため、「Direction」ボタンを押す


        矢印のアイコン

? 出発地と目的地の入力待ちになる


? 出発地を入力する

GPS機能で現在地を地図上で設定するか、住所(会社名や建物名でも可)を入力します。

?目的地を入力する

地図上で目的地を指定するか、住所(同)を入力します。

出発地(ハノイ駅)と目的地(ノイバイ空港)を入力した状態

?結果が表示される

検索結果が複数表示されます。同時にバスの乗車距離と徒歩での移動距離が表示されます。乗り換えが多くても早く着きたいか、時間はかかっても直行バスを選ぶかなど考慮し、選択します(ハノイでは86番、ホーチミンでは109番を選びます)。

  (例)ハノイ駅→ノイバイ空港(例)ベンタイン市場→タンソンニャット空港

?ルートが表示される


         ハノイの例          全行程を表示

        ホーチミンの例           全行程を表示

便利な機能(路線確認)

路線確認のためLookupボタンを押します。

        虫眼鏡のアイコン

        路線一覧が表示
一覧の中から、例えば86番を選ぶとハノイ駅からノイバイ空港の路線が表示されます。

         ハノイの例     路線に関する詳細情報(ベトナム語のみ)

バス停はどこにある?

バス停は、青地に白色の看板で、停車するバスの番号と行き先が書かれています。
(木の陰になっていてわかりづらいことも)

   一般的なバス停(ハノイ)   広告看板付きのバス停(ホーチミン)

少し高い位置にある空港のバス停(ノイバイ空港)

屋根があるバス停もある(ハノイ)

どんなバスが来る?

正面に、路線番号と行き先が表示されています。最近は、電光掲示板が増えてきました。(バスの車体の色は様々です)

停留所に目的のバスが来たら、乗る準備をします(ホーチミン)

手を上げなくても停まる場合が多いものの、
不安であれば意思表示をしたほうが良いでしょう(ハノイ)

後ろから見ると、路線番号だけが見えます

通常は前方の運転席側から乗車します(ハノイ)

ベンツのバスも(ホーチミン郊外)

どうやって料金を支払う?

乗車する際には料金を払いません(車掌がおらず、運転席付近に料金箱がある場合を除く)。乗車後に車掌が料金を回収しに来ます。
ハノイでは2018年10月現在、市内区間は7000VND(約34円)(空港線を除く)、ホーチミンでは市内区間は5000VND(約25円)と6000VND(約29円)の場合があります。お釣りももらえます。ただし、20万VND(約980円)や50万VND(約2450円)紙幣を出している光景は見ないので、10万VND(約490円)以下の紙幣を準備したほうが良いでしょう。

車内で料金を回収する車掌
料金を支払うと、乗車券を少しちぎって渡してくれます。(まれに、無賃乗車のチェックがあるので、降りるまで大切に保管します)

乗車券

どうやって降りる?

ほとんどすべての停留所で自動的に止まります。降りる場所が不安な場合は、目的地を紙に書いて車掌に渡すか、アプリで現在地を確認しながらタイミングを見計らいます。停留所に近づいてきたら降車ドア(通常は車体の中央)の近くに行って、降りる意思をアピールします。(降車ボタンがある場合は念のため押します)バスが完全に止まる前にドアが開きますので、注意して降ります。

ハノイの空港線では、現在地をLED表示するパネルがある

高度なテクニック(定期券を買う)

・定期券は、同一区間の定期と、全線定期があります。
同一区間のみ=10万VND/月、 全線定期=20万VND/月。(ハノイの場合)
大き目のバスターミナルには、写真のような販売所があります。

定期券売り場
全線定期でも1か月約1000円と思うとつい買ってしまいそうになります。ただ、1回の乗車あたり34円程度のため、1か月に30回以上乗る予定がなければ都度払ったほうがオトクです。

番外編

乗車していたバスがエンストで止まってしまいました。片側1車線のため、後続の車がスピードダウンし大渋滞になっていました。男性は降りて押すように言われます。渋滞が解消したのは30分も後のことでした。

エンストすると、乗客(男性のみ)が押して動かすことも

まとめ

ベトナムのバスは、便利で使いやすいです。今回紹介したBUSMAPアプリでなく、 GoogleMap(グーグルマップ) でもバスを探すことができます。
筆者はスリに遭ったことはないものの、ベトナムだけでなくとも安価な交通機関ほど犯罪に遭う確率は一般的に上昇するため、身の回り品には気を付けたほうがよいでしょう。

満員の場合はスリに注意
日本人がベトナムのバスを利用するには、
?乗車前に出発地と目的地をしっかり把握し、バス番号を覚える(アプリを使うと便利)
?10万VND以下の小銭を持って乗車する
?念のため、スリに遭わないよう身の回り品には注意する
 
ことが重要です。
ロジカルに分析し超ポジティブに生きる[ロジ・ポジ]。
次回もご期待ください。
 

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