VIETJO - ベトナムニュース 印刷する | ウィンドウを閉じる
[コラム]

【つぶやき2】「準備に200%のエネルギーを注ぐから、本番で120%の力を発揮できる。」イチロー

2018/04/23 08:15 JST更新

今シーズンもイチローの契約が決まりホッとしています。
同年代の一人として彼の発言や活躍に刺激を受けているので、勝手に意識させて頂いています。
今回、そんなイチローの言葉を選んだ理由は、ベトナム現地中学校の日本語の授業で、私自身痛感させられたことがあったからです。
この中学校は140年以上の歴史があり、10年以上前から日本語学習に取り組んでいます。
1クラスは50人弱、狭い教室にすし詰め状態といったところです。
長机を使用しているので移動するのは至難の業。
机上を歩くのが一番スムーズです。
エアコンや扇風機は設置されていますが、汚れが目立ち埃が霧雨のように舞っています。
このように学習環境は恵まれていませんが、生徒は本当に素直です。
目がキラキラ輝いています。
ですから楽しい授業は集中して盛り上がります。
しかし、そうでないときは…、カオス(無秩序状態)です。
注意をしても3秒後には、またカオス。
日本で身につけた指導方法は、ほぼ無力です。
当然、そんな状態は懲り懲りですから、授業準備には手を抜きません。
会話練習が中心なので、様々なバリエーションを用意します。
他にも早口言葉やカラオケ、聴解(リスニング)、パズル、算数、作文、漢字、ゲームなど、ベトナム人先生にアドバイスを貰いながら授業を組み立てます。
しかし、あまりにも騒がしく授業後の耳鳴りが、数時間鳴り止まないこともあります。
そんなときに思うのがイチローのこの言葉です。
「準備に200%のエネルギーを注ぐから、本番で120%の力を発揮できる。」

自分ではしっかりと綿密に準備しているつもりでも、授業がカオスになってしまうのは、まだまだ準備へのエネルギーが足りないということ。
生徒の素直な反応を受け入れて、生徒のために120%の力を発揮しようと心に誓い、次の授業準備に取りかかるのでした。
そう言えば先日、我が子が翌日の幼稚園の準備をしているのを眺めていました。
着替えやタオルを袋に入れて、連絡ノートや歯ブラシもそろえていきます。
服のコーディネートまで考えていました。
何だか嬉しくなって、良かれと思い手伝おうとすると、「触らないで!」と怒られてしまいました。
よくよく見ていると、カバンに入れる順番も決まっているようです。
準備のルーティンが決まっているのです。
まさにイチローだ!
バカ親ですか?親バカですか?
イチローとは…
1973年生まれ。日本のプロ野球オリックスから2001年にMLB(米メジャーリーグ)へ。2016年に日米通算4257本安打の世界記録を樹立。現在シアトルマリナーズに所属。幾つかのルーティンを持っている。
 
 

[]
© Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved.


このサイトにおける情報やその他のデータは、あくまでも利用者の私的利用のみのために提供されているものであって、取引など商用目的のために提供されているものではありません。弊サイトは、こうした情報やデータの誤謬や遅延、或いは、こうした情報やデータに依拠してなされた如何なる行為についても、何らの責任も負うものではありません。

印刷する | ウィンドウを閉じる