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[コラム]

【第3回】初のハノイイベントでウキウキからの大失敗をなんとかしなくっちゃ!

2015/09/30 09:45 JST更新

お久しぶりです。
Double WishのShinsuke です。
もう流石に覚えましたよね?
覚えてない人はお仕置きの 「お尻モミモミの刑」 しますからね。
ちゃんと覚えてくださいね。
先日、SHARPさんの新商品発表の場でネタをやる機会を頂きました。
ホーチミン市在住の我々にとって初めてのハノイでの仕事だったので、 「ウキウキウォッチング、あちこちそちこちー?」 と自然と口ずさむぐらいテンション上がってました。
ハノイのホテルに到着して、いつものルーティーンで、シャワーを浴びながら、明日のネタのイメージトレーニング。すると、何回やっても、「あれ、なんか、忘れてる」という感覚が・・・。
あれ、なんだ?
「ギター」・・・持ってきた、「SHARPさんのTシャツ」・・・持ってきた、「CONVERSEさんの靴」・・・持ってきた、「Kazuのフリップ」か?・・・いや、あったよな・・・
なんだっけ??
あれ・・・
 
・・・ズラ?
 
ズラだ!!
 
ズラ、ホーチミンに忘れたーーーーーーーーーーーー!!!
もう、どえらいことしてしまったんです。
ネタでベトナムの歌手 ティエンティエン(Tiên Tiên) のコントをやるんです。この人クルクルパーマがトレードマークなんです。

これが必要なんですよ!!!
無茶苦茶、やばいです!本当に!! どうしよ、どうしよ。
時は25時、明日の朝8時からリハーサル。
困った困った困った時の占いババ? 占いババなんかいるわけもないです。
 
とにかく、購入するしかない。近くに大きな市場のようなものはないかと、グーグルさんにすがってみました。
すると、なんと、なんと、なななななんと?! ドンスアン市場というものがタクシーで5分のところにあるじゃないですか?!
うううううううぉぉぉぉぉーーーーやったーーーー
思わず、雄叫びをあげました! これで首の皮一枚つながった!
リハーサルが終わったタイミングで買いに行くことに決めました。
そして、次の日の朝、相方に「ズラ買いに行く」と告げると、「最悪髪の毛のセットでどうにかするけん」と、 元スタイリスト感をアピール されました。
ドンスアン市場にタクシーで到着したのが9時。
出番は10時50分。
タイムリミット 1時間半。
時計の秒針が刻一刻と刻まれる音が脳内で鳴り続けてます。
ドンスアン市場はホーチミン市中心にある平屋建てのベンタン市場とは違い、3階建てで、体感ではベンタンの倍はあるように感じましたが、走りました。とにかく走りました。

(イメージです)
しかし、 「走れども走れども猶、我がズラみつからざり、ぢっと手を見る」 いや、手を見てる場合じゃない! 時は刻一刻と過ぎてるんです。
他の市場と同じように、同種の店が固まってはいるのですが、ズラコーナー、ウィッグコーナーのようなものが全くみあたりません。もう、聞くしかありません。
インフォメーションみたいなおばさんに、聞きました。ベトナム語とジェスチャーで・・・。なんせ、哀しいことに、ズラという単語がわからない! とりあえず、ズラを頭に乗せるジェスチャー+? đâ?u?(どこですか?) でどうだ!
すると、どうでしょう?!
わかってくれました。
「Đi th?ng r? ph?i !!(まっすぐ行け!そして、右だよ!)」
ありがてぇ!
おばちゃん! 「困った時の占いババは、ここにいた!」 と思いながら走り、おばちゃんの言っていた場所に到着しました。
あったあった!!!って・・・
 
 
 
キャップキャップキャップの山!
求めてたの帽子じゃねぇーーーーーーー
わかってます。悪いのは全部、僕。被るジェスチャーをすればそりゃそうだ!!
 
僕は、走って、占いババのところに戻り、ジェスチャーで、髪の毛を触り、髪の毛を被りたいジェスチャーを伝えました。
すると、わかってくれたのか、僕の手をとり、外まで連れ出して教えてくれました。 「この道を真っ直ぐ行き、そしてなんどか通り(名前忘れた)に行ったら、左に曲がれ、100mぐらい行くとある!」
僕は、ババの言葉を信じ、走りました。
そして、ババの言っていた場所に到着しました。
曲がる場所は間違えてない。言われたとおり100m走った。
そしてあった!
 
 
美容室が!
髪切りたいわけじゃねぇーーーーーーババ!!!
わかってます。
自分の語彙力のなさ、そして何よりズラをホーチミンに忘れたこと。諸悪の根源が僕にあるのはわかってるんです。
だけど、みんな助けて!!おねがい!
そう思いながら隣を見ると、美容師さんが髪を切っています。
美容師さんは髪を切る
 ↓
髪の専門家
 ↓
髪の毛に詳しい
 ↓
ウィッグのこと知っている!!!
そうだよ、美容師さんに聞けばいいんだ! 「ウィッグ」で通じるんじゃん!?
ドアを開け、「ウィッグ知ってますか? 僕のウィッグどこですか?」と、片言のベトナム語が更にめちゃくちゃな感じになりながら伝えました。もう焦りすぎてもうどうにもならない。
でも、若手っぽい美容師さんは、首をかしげています。
「ウィッグですよ!髪の毛をかぶる!」
できる限りのジェスチャー、単語を総動員し、言い間違えを修正しながら熱意を込め、繰り返し必死に語りかけました。すると、奥から、年のころは35、6のこの国では脂の乗り切ったベテラン美容師が言いました。
「あそこにあるじゃないか!」
「あぁ、魂のメッセージは伝わるんだな」と確信した瞬間です。
今までは適当に会話してただけなんだ。気持ちを言葉に託して伝えれば通じ合えるだ。
自分の子供には、人と以心伝心したい時は魂で叫べ!と伝えようと心に決めました。
ベテラン美容師の指差す方をみると・・・ありました!
 
 
 
 

(イメージです) 
 
洋服屋のマネキンが!!!
そういうのじゃねぇーーーー
そういうのじゃねぇだよ!
ベテラン!!!!そのズラは売り物じゃないし、 そもそもマネキンから外れないよ!!
だけど、そういうツッコミを入れられるのも実は、今だからなんです。
僕、その洋服屋にあろうことか、 「これ売ってもらえませんか?」 と聞きに行ったんです。
それが異常でサイケデリックな行動だと、今だとわかるんですが、この時は普通に考えるのが不可能なぐらい追い込まれていました。
答えはもちろん、 NO です。
 
僕は万策つき、1人トボトボ歩いてました。
脳内ミュージックは 「そして僕は途方にくれる」 です。
どうすればいいんだ・・・。
さらに最悪なことに、雨が降ってきました。
僕は衣装のまま来ていたのです。濡れてはいけないSHARPさんのTシャツ。濡れてはいけないCONVERSさんの靴。守るものがある方が人は強くなれる、 そんなの嘘でした。
完全に心折れました。
僕は、相方の元スタイリストの力を信じ帰ることにしました。
タクシーを止める手をあげたら、後ろから、 「マッサージいかがですか」と声をかけられました。
今、どんな状況か説明したろかっ と今の状況でマッサージ受けても全身のコリが増大するだけだっと、怒りと悲しみと絶望の眼差しで後ろを振り返ると・・・・
なんと、なんと、なんとーーーーーーー
 
 
ウィッグ屋さんがあるじゃないですか!
しかも、3店舗!!!
 
 
いやぁたーーーーーーーーー
大人になってから「やったー」の最上級「いやぁたーーーーーーーーー」を使う日が来ようとは! しかも3つ同時になんてL’Arc-en-CielのCD発売以来の衝撃で、腰抜かしました。
僕は、そのお店で物色し、無事にティエンティエンになり切り、ネタを終えることができました。

ハノイで入手したズラ
本当によかった。
こんな失敗二度としないように行く前はちゃんと確認し、覚えておかなければならないことは忘れないようにメモすることにしました。基本的なことですね。
皆さんも覚えておかなければいけないことは、メモしてくださいね。
Double Wishとメモしましたか?
それでは、また次回。
 

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