ベトナム版ギネスブックとして知られるベトナム・ブック・オブ・レコード(Vietkings)はこのほど、2016年の「観光客を魅了するベトナムの博物館10選」を発表した。
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ホー・チ・ミン博物館(ハノイ市)
ハノイ市バーディン区バーディン広場のホー・チ・ミン廟の近くに位置する同博物館は、故ホー・チ・ミン主席の生誕100年を記念して1990年に開館した。この博物館は敷地面積1万m2で、蓮の花の形を模した4階建ての高さ20.5mの建物。
展示スペースの総面積は4000m2に及び、「ホーおじさん」の愛称を持つ故ホー・チ・ミン主席の人生や革命活動に関する19世紀末以降の写真や遺物11万7274点を展示している。
Bao tang Ho Chi Minh:19 Ngoc Ha St., Ba Dinh Dist., Ha Noi
ベトナム国家歴史博物館(ハノイ市)
ハノイ市民劇場(オペラハウス)の裏手に位置する同博物館は、1958年に開館した。ハノイで最も美しい建築物の1つと言われている。展示スペースの総面積は2000m2余りで、ベトナムの歴史や民族に関する貴重な写真や遺物7000点を収蔵・展示している。
1階は先史時代からチン(陳)朝(1225~1400年)まで、2階はホー(胡)朝(1400~1407年)からグエン(阮)朝(1802~1945年)までとチャンパ(2世紀から15世紀後半ごろまでベトナム中南部に存在した王国)に関する遺物を展示している。
Bao tang Lich su Quoc gia:1 Tran Tien St., Hoan Kiem Dist., Ha Noi
ベトナム女性博物館(ハノイ市)
同博物館は1995年に開館した。展示スペースの面積は1200m2で、国と民族の発展過程におけるベトナム女性の役割と成果を紹介する資料や遺物を5つのテーマに分けて展示している。
Bao tang Phu nu Viet Nam:36 Ly Thuong Kiet St., Hoan Kiem Dist., Ha Noi
ベトナム民族学博物館(ハノイ市)
同博物館は敷地面積3haで、1997年11月に開館した。ベトナムを構成する全54民族の文化・習慣・生活に関する遺物1万点と写真1万5000枚を9つのテーマに分けて展示している。
Bao tang Dan toc hoc Viet Nam:Nguyen Van Huyen St., Cau Giay Dist., Ha Noi
フエ宮殿骨董博物館(北中部地方トゥアティエン・フエ省)
阮朝王宮周辺に位置する同博物館は、阮朝の皇帝の王座や衣装、日用品、貢ぎ物などを展示している。
同博物館は2015年、展示の方法や内容、サービスなどを一新。「ロンアン(Long An)殿」及び「アンディン(An Dinh)宮」の2施設を含めた同年の同博物館の訪問者数は、前年比+8307人増の11万8946人に上った。
Bao tang Co vat Cung dinh Hue:3 Le Truc St., Hue City, Thua Thien-Hue Prov.
チャム彫刻博物館(南中部沿岸地方ダナン市)
同博物館の前身は、フランス植民地時代にベトナムの歴史学や考古学の調査・研究の基礎を築いたフランス極東学院(EFEO)の研究者アンリ・パルマンティエが1915年に開設したもの。1936年にアンリ・パルマンティエ博物館と名付けられ、後に現在のチャム彫刻博物館へと改名された。
同博物館は、北中部地方クアンビン省から南中部沿岸地方ビンディン省に至る地域で発見された、7世紀から15世紀までのチャンパの遺物450点を展示している。特に見所は、南中部沿岸地方クアンナム省にある世界遺産ミーソン聖域の彫刻など。
Bao tang Dieu khac Cham Da Nang:2 2 thang 9 St., Hai Chau Dist., Da Nang
海洋学博物館(南中部沿岸地方カインホア省)
同博物館は、研究センター、教育サービスセンター、海洋に関する自然・文化・科学の遺産を所蔵する場所として1922年に設立された。熱帯海洋生物1万種の標本2万点余りを収蔵・展示しており、東南アジア地域で最大規模となっている。
中でも見所は、200年前に埋葬された体長約18m、体重10tのザトウクジラの骨の標本や、体長1.2m、体重120kgのトビイカの標本、体長2m、体重500kgのジュゴンの骨の標本など。
Bao tang Hai duong hoc:1 Cau Da, Tran Phu St., Nha Trang City, Khanh Hoa Prov.
戦争証跡博物館(ホーチミン市)
同博物館は1975年9月に開館した。ベトナム南部で起きた約20年間にわたるベトナム戦争の歴史の証拠を展示している。屋内には、大砲や爆弾などの遺物、当時の報道写真など戦争の足跡をたどる各種記録を展示。また、戦後のものとして枯葉剤の犠牲となった人々の写真も展示している。
屋外には、ベトナム戦争で使用された戦闘機や戦車のほか、コンダオ島(東南部地方バリア・ブンタウ省)刑務所の牢獄を再現した建物を展示している。
Bao tang Chung tich Chien tranh:28 Vo Van Tan St., Dist.3, Ho Chi Minh
南部女性博物館(ホーチミン市)
同博物館は1984年に開館した。建国から現代に至るまで、ベトナムで活躍した女性の歴史に関する遺物や絵画、写真などを展示している。
4階建てで、展示スペースの面積は2000m2、展示室の数は10室。このほか、800人を収容できるホールや映写室、図書室、収蔵室を備える。
Bao tang Phu nu Nam bo:202 Vo Thi Sau St., Dist.3, Ho Chi Minh
ホーチミン市美術博物館(ホーチミン市)
ホーチミン市1区中心部に位置する同博物館は、1987年に設立され、1992年に正式に開館した。同市及び周辺地域の各時代の芸術作品や考古遺物2万点余りを収蔵・展示している。
建物は、かつて19世紀末の資産家の華人フア・ボン・ホア(別名チュー・ホア、フランス名Jean Baptist Hua Bon Hoa)氏(1845~1901年)の邸宅だった。フランスのバロック様式を取り入れて、1929年にフランス人建築家が設計し、1934年に完成した。
Bao tang My thuat Thanh pho Ho Chi Minh:97A Pho Duc Chinh St., Dist.1, Ho Chi Minh