ハノイ市お墨付きの理髪店、60年の歴史と誇り

2016/03/06 05:22 JST配信

 「マウジック(Mau Dich)理髪店」―「交換」を意味するマウジックという店名の由来は、創業当時の1957年に遡る。当時は配給の時代だったため、ものを買うには券が必要で、散髪についてもそうだったことの名残だ。店は男性専用で、女性の髪は切らない。

(C) tuoitre
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 この店に来る男性客は皆、この店の理髪師たちのことを「ハサミさばきがナンバーワンの女性たち」と褒め称える。ハノイ市ホアンキエム区チャンティー(Trang Thi)通り6番地にあるマウジック理髪店は、数々の変遷を経て今に至る。しかし、20人いた理髪師は11人にまで減った。このうち6人がハノイ市出身の女性理髪師だ。

 派手に店を飾り付けなくても、半世紀以上営業しているこの店は相変わらずお客さんでいっぱいだ。理髪師の平均年齢は50を超えるが、毎日規則正しく朝の7時から夜の9時までハサミを動かし、客の頭を散髪している。

 創業当時、マウジック理髪店は官民混合の管理下にあった。これは後にハノイ飲食サービス社と名前を変え、現在はハノイ観光サービス社(ハノイ・トルセコ=Hanoi Toserco)となっている。1986年のドイモイ(刷新)から生き残っている理髪店のうちの1つだ。この理髪店は、同社のサービス部門に属し、現在もハノイ市人民委員会の管理下にある。

 理髪師たちは皆、白いブラウスの制服を着用している。ブラウスのみならず、カットクロスやタオルに至るまで全てが白で統一されている。女性理髪師の1人はこう語る。「かつて散髪は清潔なサービスという認識だったので、白に統一しています。白という色が、すっきりとスマートな散髪の印象を作り出しているのです」。

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[Quang The, Tuoi Tre, 24/11/2015 13:40 GMT+7, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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