急速な高齢化が進む中、ベトナムでは2050年までに約180万人が認知機能の低下に悩まされる可能性があるという。2019年時点で認知機能低下の問題を抱える人の数は53万1000人だったので、3.4倍に急増することになる。
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これは、オーストラリアのスウィンバーン工科大学傘下の健康科学大学国立老化研究所のグエン・トゥアン・アイン准教授が、このほど開催されたベトナムにおける認知機能低下への対応に関するセミナーで述べたもの。
アイン准教授によると、ベトナムは世界で最も急速に高齢化が進む10か国の一つで、人口に占める高齢者の比率が2022年に12%、2050年には28%へと拡大する見込み。
しかしベトナムでは、認知症に特化した医療サービスや社会的ケアサービスがほぼ無いのが現状。なお、国内にはハノイ市とホーチミン市を中心に5省・市に、この疾患を扱う27の病院と診療所が存在している。
ただし、ハノイ医科大学予防医学・公衆衛生学研究所が実施した調査によると、地方の医療従事者は患者の診断とケアに関する知識に乏しいことが分かっている。