ホーチミン市のような大都市では、カフェやレストランなどWi-Fiを利用できる場所を見つけるのはそう難しくない。ただし、ほとんどの場所ではパスワードが設定されている。こうした中、ネット上ではWi-Fiのパスワードを解析し、パスワードがわからなくてもWi-Fiを利用できるようにする無料アプリが横行している。こうしたアプリへ安易に飛びつく人も多いが、これは非常に危険な行為だ。
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「Hack WiFi」または「WiFi Hack」の文字を入れて検索すれば、そうしたアプリや使い方を説明している多くのサイトがヒットする。ダウンロード数が100万を超えているアプリも少なくない。
しかし、アテナ・インターネットセキュリティ訓練センターのボー・ドー・タン所長は「こうしたアプリが存在するのは本当だが、使用するにはネットセキュリティに関する高度の知識が必要だ」と話し、多くのアプリにはマルウェア(悪質プログラム)である「トロイの木馬」や「キーロガー」が組み込まれていると指摘する。
インターネットセキュリティ会社セキュリティデイリーによると、こうしたアプリを使用していなくても、公共Wi-Fiを利用しているだけで中間者攻撃(マン・イン・ザ・ミドル攻撃)の対象にされる恐れがある。通信者同士の間に第三者が勝手に割り込んで一方になりすますという方法で、パスワードやデータを盗まれる危険がある。