ホーチミン市予防保健センターで血液検査を受けた同一人物に、陰性と陽性のまったく逆の結果が示され問題になっている。今年3月末Nさん(24歳・女性)は、同市4区病院で血液検査を含む妊婦定期検診を受けた。その際の血液検査の結果は「陰性だがHIV反応がある」というものだった。同病院から送られたNさんの血液を同市予防保健センターが検査したところ、HIV陽性という結果が出た。この通知をうけたNさんはショックのあまり、6週目の胎児を流産してしまったという。
同センターの検査結果に疑念を抱いたNさんは、同市パスツール研究所で再度血液を検査してもらったところ、今度はHIV陰性の結果が出た。Nさんは念のためさらに同市予防保健センターでもう一度検査を受けたところ、やはり陰性という結果だった。
同一の機関が同一人物の血液検査でまったく逆の結果を示したことについて、Nさんは「正確さに欠ける検査により、精神的および物質的損害を受けた」として同市保健局に対し賠償を求める書類を送付した。