タイ・ベトナム・香港を結ぶ海底光ケーブル「TVH」がベトナム最南端カーマウ省の海域で盗難に遭い、不通状態から復旧していないため、国際電話・データ通信・インターネットなどベトナムと海外を結ぶ国際通信は現在、海底光ケーブル「SMW-3」の1本に頼るのみとなっている。
ベトナム・テレコム・インターナショナル(VTI)によると、これまでベトナムの国際通信のうち82%がTVHとSMW-3の2本の海底ケーブルを利用しており、残りの18%は通信衛星と地上ケーブルを用いていたという。TVHの事故により、SMW-3に不測の事態が発生した場合、ベトナムの国際通信の大半が機能しなくなる恐れが出てきた。
SMW-3は日本からドイツまで計38地点を結ぶ総延長3万8000キロメートルのケーブルで、ベトナムを含む全世界の通信事業者が参入している。