- ブロックチェーン雇用市場レポート発表
- 雇用市場と人材動向に関する分析を提供
- バックエンド開発が求人の22.5%占める
ホーチミン市を拠点とする日系ブロックチェーン人材コミュニティのブロックチェーンワーク(BlockchainWork)は、ベトナム初の本格的なブロックチェーン雇用市場レポート「ベトナムブロックチェーン雇用市場レポート2024」を発表した。
(C) BlockchainWork |
このレポートは、ベトナムのブロックチェーン雇用市場と人材動向に関する詳細な分析を提供し、採用トレンドや業界の進展、グローバルなブロックチェーンの中心地として進化するベトナムの役割を明らかにしている。
レポートによると、ブロックチェーンは技術主導の業界と見られがちだが、ベトナムでは71.8%の仕事が非技術職となっている。マーケティングやデザイン、ビジネス開発の専門家に対する需要が高まっており、実験段階から本格的な市場拡大へのシフトを反映している。
ただし、業界の基盤を支える技術職の重要性は変わらず、バックエンド開発は求人需要の22.5%を占めており、次いでブロックチェーン開発者が17.1%となっている。企業は、堅牢なブロックチェーンインフラストラクチャと革新的なソリューションの構築を優先しており、これらのポジションは長期的な成功に不可欠となる。
また、ベトナムのブロックチェーン業界では、求人の60%以上が交渉可能な給与を提示しており、この新興分野の柔軟性と競争力を示している。特に、専門知識を有する熟練した人材は、給与や福利厚生の交渉で大きな影響力を持っている。
役割と給与範囲の多様性は、ベトナムのブロックチェーンエコシステムの成熟を反映していると言える。月額の給与は、技術職が主に中間給与帯の2000万~4000万VND(約12万4000~24万8000円)を占める一方で、22.5%の非技術職がマーケティングやプロジェクト管理などのシニアポジションで4000万~5000万VND(約24万8000~31万円)の高給与となっている。
課題としては、人材不足、教育のギャップ、競争の激化が挙げられている。レポートでは、これらの課題を克服するために、◇企業、大学、政府機関の連携強化による熟練労働力の開発、◇ブロックチェーン特化型スキルを対象としたカスタマイズされた教育プログラム、◇戦略的パートナーシップの構築を通じたベトナムのグローバルなブロックチェーンエコシステムでの地位の向上が必要だと指摘している。
なお、同レポートは無料でダウンロードできる。