ベトナムの会社への就職活動も佳境に入ってくると、最終面接や内定先の確定など慎重に慎重を重ねなければいけないことが出てきます。内定確定前に、改めて自分の志望理由や会社へ求める優先度など、頭をすっきりと整理させておく必要があります。内定目前の最終面接から、内定を獲得した後の入社までにやっておくべきことを紹介します。
選考が佳境に入ってきたら
さて、選考も最終面接などの佳境に入り、応募企業に対する理解も深まってくると、内定まであと少し。 ここから内定獲得までの流れは、これまで以上に慎重且つ、客観的に物事を考える必要が出てきます 。なぜなら、いざ内定が出てしまうと、内定を受諾するかしないかの回答を、早々にしなければならないからです。
「内定が出てから入社しようかしまいか・・・。」と考えていては遅いのです。選考を受けて、ある程度対象企業が絞られてきている今の段階で、内定を獲得できた場合のことを想定し、 優先順位の明確化、それによる各社への志望度を整理 しておきましょう。
そこでおすすめするのは、 「グラフやチャートによる可視化」 です。例えば、レーダーチャートのようなものを使い、自分の中での重要5項目を設定。(給与、勤務地、ポジション、社風、将来性などが主要項目の例として挙げられます。)
給与が高い企業を5、低い企業を1として、それぞれの項目に対し5段階評価で、ランク付けをしていきます。もちろん人それぞれ重要項目の中でも優先順位が異なりますから、一概には言えませんが、少なくとも バランスの良い五角形になった企業は、自分にとって選んで損はない企業 と言えるのではないでしょうか。
意外と頭の中で考えているだけでは、整理したつもりでも、できていないことが多いので、一度可視化してみる価値はあります。これにより客観的に各社の比較ができるようになり、いざ内定が出たとしても、慌てずに地に足が着いた気持ちで、企業への返事ができます。
内定先企業が確定したら
さて、無事に内定先を確定したら、入社前までの期間をどう過ごすかも非常に大切です。通常であれば、皆さん内定から入社まで、1ヶ月~2ヶ月の期間があります。その期間をどのように使うと入社後スムーズに業務に当たれるかについてです。
<その1>ベトナムの近代史を学んでおこう
「選考を受ける前から知っているよ!」という人は復習のつもりで、「実はあまり知らない・・・。」という人はこの機会に要チェックで、これから働くことになる国のことを知っておきましょう。ベトナム近代史を知ることにより、 現在の日越の良好な関係の背景、ベトナムと諸外国の関係性、ベトナム人の国民性がどのように醸成されたのか を知るヒントになることでしょう。
<その2>入社する企業の業界情報を掴んでおこう
こちらも内定受諾前に把握できていることがベストですが、業界にこだわらず様々な企業を受けている、という人もいるかと思います。そういう場合は、どうしても個別業界についての情報収集は浅くなりがちです。ですので、入社前でもいいので、日本にいる間にチェックをしておきましょう。ベトナムに渡航してしまうと、現地で手に入る日本語の専門書はごくわずかであり、最近は電子書籍という選択肢もありますが、対象の本が電子書籍化されていない可能性もあります。是非 日本にいる間に業界の専門書を、最低1冊は手に取っておかれることをおすすめ します。
<その3>最低限のベトナム語を覚えておこう
待ちに待った入社日には、会社で新入社員として自己紹介をすることになります。もちろん、英語かもしくは会社によっては日本語で大丈夫なところもあります。しかし、例えばほんの一文でもベトナム語を交えて話すことができれば、 ベトナム人スタッフのあなたへの好感度は大幅アップ間違いなし! あいさつや自己紹介を覚えてみてはいかがでしょう。
以上、ベトナムの会社への入社前後の取組みについてお伝えしました。複数の内定先が出た場合、それぞれの企業への志望度の可視化をすることや、入社直前の準備期間に、ベトナム近代史のおさらいなど、できることがいろいろあります。最終面接、内定獲得、そして入社までにしておくべきこと、これらを済ませておくことで、自分の頭も心もすっきりして、念願のベトナム就職が気持ちよくスタートできます。
|_2. <執筆協力>|
||*JellyfishHR Co.,Ltd*
2013年8月から日系人材紹介会社としてベトナムに進出。現在「ハノイ 」「ハイフォン」「ホーチミン」の3拠点にて、日系、非日系問わず人材紹介サービスを提供しており、SNSを活用した無料求人サイト「Billion」の運営、また日本語教育サービスを提供している。
ホームページURL → http://jellyfishhr.jp/
ベトジョーライフでコラム連載中 → 「Voice ~ベトナム最前線で働く人の声~」