・熱帯モンスーン気候帯に属し、雨季(9月~12月)と乾季(1月~8月)を有する。雨季が台風到来時期と重なっているため、毎年のように洪水被害が発生している。 ・年間平均湿度:84% ・年間平均降水量は:2000~2500 mm ・年間平均気温:―.
地理 |
・北はトゥアティエン・フエ省と中部最大の都市であるダナン市に、東は北部湾(トンキン湾)に、南はコントゥム省とクアンガイ省に、西はラオスのセーコーン県に接している。 ・省都タムキー市はハノイ市から南に860キロ、ホーチミン市から北に865キロ。 |
歴史 |
・同省は元々チャンパ王国(主に南中部沿岸地方に当たる地域)に属していたが、1471年にレ(黎)朝による攻撃を受け、同じく南中部沿岸地方のクアンガイ省およびビンディン省と共にベトナムに支配・併合された。チャンパ王国の民は現在のベトナム中部南端に住むチャム族の直系の祖先とされる。 ・観光名所ホイアン市は18世紀まで貿易港として栄えていた、砂の堆積によりトゥーボン川(Sông Thu Bồn)の河口にあるホイアン港が使用できなくなって以降は、ハン川(Sông Hàn)の河口にあるダナン港がこれにとって代わるようになり、同地域の経済的中心地として発展していった。 |
経済 |
・森林面積が大きく豊富な木材資源を有するが、急速な水力発電所の開発と伐採により、近年は森林面積が急速に縮小している。全長900キロの河川があり、急な地形のため川の流れが速く、水力発電開発に適した環境を持っているが、環境に配慮していない水力発電所の建設により同省の生態系が崩れつつある。 |
観光 |
<見所・イベント>
ホイアン旧市街(Phố cổ Hội An):
ダナン市から30キロに位置するホイアン市の旧市街は、ユネスコの世界遺産に登録されている。ホイアン市は16世紀に成立し、17~18世紀にはポルトガル、オランダ、中国、日本など各国の商人が来航する貿易都市として栄えた。1601年に日本がベトナムに正式な国交を求めたことをきっかけに、ベトナムと江戸幕府との貿易が急速に拡大、同省に多くの日本船舶が入港し、ホイアンには大規模な日本人街や中国人街が形成された。ベトナム戦争時代の中でも町並みが破壊されることはなく、来遠橋(中国風の屋根付橋だが、日本人が建設したと伝えられることから日本橋とも呼ばれる)、クアンコン寺(関帝廟)、福建会館、潮州会館、海南会館、広肇会館(華人の会館)、旧家など歴史的遺跡が現在も多く残っている。
旧市街は精巧な彫刻、瓦葺きの屋根、一階建または二階建ての家々が軒を連ねており、入り口が狭い木造建築となっているのが特徴。毎月旧暦15日の夜に電灯が消され、神秘的な光を発する蝋燭の提灯が彩る幻想的且つノスタルジックな光景に包まれる。
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ミーソン聖域(Thánh địa Mỹ Sơn):
チャンパ王国が崇拝するヒンドゥー教シヴァ派の聖地遺跡で、1999年にユネスコの世界文化遺産に登録された。ズイスエン(Duy Xuyên)郡ズイフー(Duy Phú)村落にあり、ダナン市から69キロに位置している。山々に囲まれた直径2キロの渓谷にあるミーソン聖地には4世紀から13世紀にかけて建てられた赤レンガ作りのチャンパ塔など約70の建造物が残っているが、ベトナム戦争時代の爆撃により、かなり破壊されている。また、フランス植民地時代に盗掘を受け、美術品の多くが失われており、その一部がフランスの博物館などに展示されている。
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<特産品>
ミー・クアン(Mì Quảng):
豚肉、エビ、鶏肉をトッピングして、みじん切りのネギ、細かく砕いたローストピーナッツを振りかけた、平打ち米麺。出し汁は豚や鶏の骨、ライギョなどからとる。焼いたごまライスペーパーとモヤシ、香草と一緒に頂く。
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カオ・ラウ(Cao lầu):
ミー・クアンに似て、少なめの出し汁で食べる米麺料理。スパイスの効いたチャーシューや野菜などを混ぜて食べる。特殊な植物の灰で染められた麺が特徴で、トッピングの香草もミー・クアンよりシンプル。 |
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クアンナム省関連ニュース |
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最終更新日:2022年2月18日
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