・亜熱帯地帯に属し、雨季(5月~10月)と乾季(11月~4月)の他、四季を有する。夏は蒸し暑く、冬は冷え込む。台風・熱帯低気圧の影響を受けやすい地域で、暴風雨の被害も多く、台風・熱帯低気圧が年に4~6回上陸する。 ・年間平均湿度:80~85%
地理 |
・北はタイビン省、南はニンビン省、北西はハナム省に接しており、東は南シナ海(トンキン湾)と接する全長72キロの沿岸となっている。 ・省都ナムディン市はハノイ市、ハイフォン市からそれぞれ90キロ、ホーチミン市から1629キロ。 |
歴史 |
・紀元前にベトナム北部を初めて統一した伝説の王「フン(雄)王」により建国された「バンラン(Văn Lang)」時代からあった全国で歴史の最も長い地方の一つとされる。 ・同省は13世紀に成立したチャン(陳)朝の本拠地で、省都ナムディン市は13世紀より開発された歴史ある都市。フランス植民地時代には、繊維工業を主体とした工業都市として開発が進み、同省は現在でもベトナム縫製業の中心地の一つとして知られている。 ・北ベトナムの重要な生産拠点の一つだったナムディン縫製工場は、ベトナム戦争時代に数度にわたって米軍による空爆を受けたことがある。 |
経済 |
省都ナムディン市はハノイ市、ハイフォン市に次ぐ紅河デルタ地方第3の都市。紡織・アパレル産業が発達しているほか、機械製造も盛ん。 |
観光 |
<見所・イベント>
ティエンフオン寺(Chùa Tiên Hương):
ブーバン(Vụ Bản)郡にある寺で、国内で最も高い(59メートル)仏塔がある。 |
チャン廟(Đền Trần):
陳廟の皇帝を祀る廟で、ナムディン市ロックブオン(Lộc Vượng)地区にある。
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ブイチューキリスト地域(Xứ đạo Bùi Chu):
ハノイ市から120キロのスアンチュオン(Xuân Trường)郡にある。同省はニンビン省と並び、キリスト教信徒が多い地方で、各村落の自治体が教会を建てており、現在100余りの教会がある。このうち、最も大きな協会はスアンゴック(Xuân Ngọc)村にあるブイチュー大聖堂。同教会は1884年に建設された。
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ラック村(làng Rạch)の水上人形劇:
12世紀に設立したラック村は、ベトナム水上人形劇の発祥の地として知られる。紅河デルタ地方の稲作文化を題材とした水上人形劇は、数百年の歴史を持ち、地元の職人が代々人形を作り、畑仕事を終えた農民が演者として公演を行ってきた。
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<特産品>
フォー(Phở):
鶏や牛から出汁を取ったあっさりしたスープに米麺を入れ、鶏肉や牛の薄切り肉、肉団子などを載せた米粉麺スープ。フランス植民地時代に同省で生まれ、名実ともにベトナム料理を代表する料理となった。高級レストランから街角の屋台まで、至る所でフォーを味わうことが出来る。朝昼晩の三食全てをフォーで済ませる人もいるほど。
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バイン・ガイ(Bánh gai):
乾燥したバナナの葉に包まれた甘い餅。水に浸して砕いた後、もち米粉とカラムシの葉から作られた餅の生地で、みじん切りした豚の脂肪、バナナ油、ココナッツ、緑豆、ピーナッツ、ごま、蓮の種を混ぜたものを包んで蒸したもの。 |
バイン・ニャン(Bánh nhãn):
米か餅米を細かく砕いて卵、砂糖、豚脂肪と混ぜてぱりぱりに揚げた菓子。リュウガンくらいの大きさで、同じ様な色をしていることから「バイン・ニャン=リュウガン菓子」と呼ばれる。
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ゾイ菓子(Kẹo dồi):
香ばしいピーナッツが散りばめられた麦芽で作った棒状の菓子。熱いお茶との相性が抜群。
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ナムディン省関連ニュース |
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ベトナムの省・中央政府直轄市一覧 |
最終更新日:2022年2月18日
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