・高原モンスーン気候に属し、雨季(4月~11月)と乾季(12月~3月)を有する。 ・年間平均湿度:― ・年間平均降水量:1234~2121 mm ・年間平均気温:22~23度C
地理 |
・北はクアンナム省、南はザライ省、東はクアンガイ省に接しており、西はラオスのアッタプー県と142キロの国境、カンボジアのラタナキリ州と95キロの国境とそれぞれ接している。 ・高原に位置し、山岳面積が5分の2を占める。 ・ホーチミン市から東北に837キロ、ハノイ市から南に1237キロ。 |
歴史 |
・チャンパ王国およびクメール王国に属する山岳民族の首長らにより治められた地で、当時の勢力図に基づいて何れかの支配下に置かれたが、ラオスの支配下にあった時期もある。12世紀にチャンパ王国により支配・併合されたが、その後も自治区体制が続いていた。1471年にレ(黎)朝の侵攻を受け、ベトナムに支配・合併された。 ・コントゥムは、バナ語で「コン=村」、「トゥム=湖」を意味する。ダクブラ川(Sông ĐắkBla)からの水が流れる湖畔にキン族が住み着く以前、バナ族の村があったことに因み、「コントゥム」と名付けられた。 ・高床式建築で有名なバナ族をはじめ、セダン族,、ジエトリエン族,、ラグライ族など多くの少数民族が住む地。近年はキン族の入植が進んでおり、先住民族との間で土地を巡る紛争が相次いでいる。 |
経済 |
・ゴムやコーヒーなどの栽培に適した気候と土壌があるほか、チョウザメやサケの養殖も盛ん。 ・森林面積が大きく、高麗人参などの希少な植物があり、カンムリセイラン(キジ科)をはじめとした希少動物も生息している。同省は高麗人参の栽培を促しており、育苗・栽培・収穫・保存・加工の各工程を確立して、育苗能力を年間400万~500万本に増やし、2022年までに栽培面積を800~1000ヘクタールに拡大することを目指している。 ・金、クロム、レアメタル、レアアースなどの鉱産資源に恵まれており、鉱産物採掘加工が発達している。 |
観光 |
<見所・イベント>
マンデン観光地(Khu du lịch Măng Đen):
コントゥム市から50キロのコンプロン(Kon Plông)郡にある。海抜1100メートルの高原に位置し、原生林に覆われており、トーンダム湖(Hồ Toong Đăm)、ダッケー滝(Thác Đăk Ke)、パーシー滝(Thác Pa Sỹ)、コンプロン森林(Rừng Kon Plông )など多く観光スポットがある。「第2のダラット」とも呼ばれる。
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コントゥム大聖堂(Nhà thờ chính tòa Kon Tum):
1913年に貴重な木材で建設された大聖堂で、コントゥム市中心に位置する。ヨーロッパのローマ建築とバナ族の高床式建築の両方を取り入れた独特の建築様式となっている。 |
コントゥム大司教館(Tòa giám mục Kon Tum):
コントゥム市のチャンフンダオ通りにある司教館(司教公邸)。1935年に建設が始まり、1938年に完成した。広い敷地を持ち、高い塀で囲まれている。洋風建築と少数民族の伝統建築が融合した設計となっており、同省の貴重な木材で建てられている。
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チューモムライ国立公園(Vườn quốc gia Chư Mom Ray):
コントゥム市から西に約55キロ、サータイ(Sa Thầy)郡とゴックホイ(Ngọc Hồi)郡に跨る。面積は4万8658ヘクタール。 |
<特産品>
カン酒(Rượu cần):
漢方薬、ショウガ、ガランガルなどを酵母に、トウモロコシ、キャッサバ、もち米などの穀物を醗酵させた酒。壷のような入れ物に「カン」と呼ばれる葦のストローを刺して飲む。
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コム・ラム(Cơm lam):
竹筒に米(もち米)とココナッツ、ココナッツミルク、ゴマなどを詰めて焼いた料理。
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ラウ・ラー(Lẩu lá):
10種類の山菜を使った鍋で、蒸しイノシシやエビなどと一緒に食べる。 |
ゴイ・ラー(Gỏi lá):
40種類もの山菜をふんだんに使う。肉、エビ、豚皮に、コショウ、塩、グリーンチリといったスパイスを塗して山菜で巻き、麦汁や卵などで作られたタレにつけて食べる。
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コントゥム省関連ニュース |
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最終更新日:2022年2月18日
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