・雨季(5月~10月)と乾季(11月~4月)を有する。 ・年間平均湿度:― ・年間平均降水量:1600~1800 mm ・年間平均気温:―
地理 |
・ホーチミン市から東北に350キロ、ハノイ市から南に1410キロ。 ・西にカンボジアとの国境(全長193キロ)を接している。 ・北はザライ省、東はフーイエン省とカインホア省、南はラムドン省とダクノン省、西はカンボジア(モンドルキリ州)に接している。 |
歴史 |
・ダクラクはエデ族の言葉で「湖水」という意味。 ・同省を含めた南中部高原地方は、かつてチャンパ王国とクメール王国に支配されていた地域。1830年よりグエン(阮)朝に支配・併合された。その後はフランスの統治下となるが、1898年までは自治区体制が続いた。 ・この地域は王朝時代からフランス植民地時代を通じて、エデ族をはじめとした山岳民族の地だったが、ベトナム戦争終結後にキン族が移住し、文化変容が起きた。近年のキン族の移住に対する反感があり、民族問題が比較的少ないベトナムにおいて、時折騒乱事件が起きる地でもある。 |
経済 |
・省都バンメトートを中心に、コーヒー栽培が盛ん。同省のコーヒー作付面積は全国で最も大きく、コーヒー輸出量は全国生産量の4割を占める。綿花、ココア、天然ゴム、カシューナッツの作付面積も大きく、アボカド、ドリアン、ランブータン、マンゴーなどの果物も多く栽培している。 ・全国で最大規模の森林を有し、希少な樹木種類が多くある。そのため、エコツアーの開発に適した自然環境に恵まれている。 ・鉱産物の埋蔵量が多い。 |
観光 |
<見所・イベント>
ヨックドン国立公園(Vườn quốc gia Yok Đôn):
面積11万5545ヘクタール、ダクラク省とダクノン省に跨っている。象、水牛、バッファローなどの哺乳類63種、鳥類196種、爬虫類40種、両生類13種、植物464種が生息している。象に乗って森を散歩するツアーが人気。 |
チューヤンシン国立公園(Vườn quốc gia Chư Yang Sin):
面積5万8947ヘクタール。植物876種、鳥類203種、野獣46種が生息している国立公園。生息している植物のうち54種がレッドブック(絶滅危惧種リスト)に登録されている。
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ラック湖(Hồ Lắk):
国内でバーベー(Ba Bể)湖に次ぐ2番目に大きな湖で、水上面積は6.2平方キロメートル。湖の周りにベトナム最後の皇帝であるバオダイ帝の邸宅や少数民族の高床式家屋がある。遊覧船ツアーなどが催されている。
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チュングエンコーヒー村(Làng cà phê Trung Nguyên):
バンメトート市内の面積約50ヘクタールの用地に「世界コーヒー博物館」などが設置されている。同博物館では、入館者にコーヒーの歴史や、世界各地のコーヒーの淹れ方、コーヒー文化の違いなどを紹介している。チュングエン社は独ブルク・コーヒー焙煎博物館を買収し、約1万点の史料を譲り受けており、これらを展示している。また、「土石博物館」、「植物博物館」なども併設し、展覧会や学習会など各種イベントを開催している。
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ヤンプロン塔(Tháp Yang Prong):
南中部高原地方唯一のチャム塔で、バンメトート市から約100キロのエアスップ(Ea Súp)郡エアロック(Ea Rốk)村にある。丘の上に建てられた他のチャム塔とは異なり、平地に建っているのが特徴。塔の高さは9メートル。 |
ナイ・ヌオン・オン・チェー(Nai nướng ống tre):
鹿肉をにんにく、醤油などで和えて、竹の筒に詰めて炭火で焼いたもの。少し濃い目の味噌につけて食べる。 |
<特産品>
カン酒(Rượu cần):
漢方薬やショウガなどを酵母としてトウモロコシ、キャッサバ、もち米などの穀物を醗酵させた白い酒。壷のような入れ物の中に「カン」と呼ばれる葦のストローを刺して飲む。
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コム・ラム・ガー・ヌオン(Cơm lam gà nướng):
竹の筒に米(もち米)とココナッツ、ココナッツミルク、ゴマなどを詰めて、焼いた米(Cơm lam)および炭火焼の鶏肉と一緒に食べる。
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ゴイ・ラー(Gỏi lá):
肉、エビ、豚皮にコショウ、塩、唐辛子といったスパイスを山菜で巻いて、麦汁と油、卵で作られたタレにつけて食べる。
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ラウ・ラー(Lẩu lá):
10種もの山菜が主役の鍋で、イノシシやエビなどを入れて食べる。
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ダクラク省関連ニュース |
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ベトナムの省・中央政府直轄市一覧 |
最終更新日:2022年2月18日
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