ベトナムでは、いよいよ今週末からテト(旧正月)の大型連休に突入します。ベトナム人スタッフは、故郷に帰るのが待ち遠しいらしく、皆浮き足立っています。それと同時に、現地で働く日本人は、日本に一時帰国される人が多く、各都市の空港は大混雑する時期でもあります。
さて、今回はベトナムで就職してからのお話です。 「ベトナム就職だからこそ磨くべき能力」 というテーマで、お話したいと思います。
ベトナム就職は言うまでもなく、スタートでありゴールではありません。就職後に どういう経験を積み、どういうスキルを身に着け、どう会社に貢献するか 、が肝心な部分ですよね。就職後の仕事への向き合い方にフォーカスし、ベトナム就職だからこそ磨くべき能力をお伝えします。
全体を俯瞰する力
以前、 「働く上で必要な3つの認識~ベトナムで面接!その前に~」 でもお伝えしたように、ベトナムで日本人が働く場合、 日本人に課される責務は大きく、携わる業務も多岐に渡る ことが多いです。
例えば、日本で営業職をする場合、営業の仕事に専念することがほとんどですが、ベトナムでは大手企業であっても、組織構成が非常にコンパクトになります。ですので、営業職で入社したけれど、ウェブマーケティング業務を兼ねていたり、逆に経理や人事などのバックオフィス業務をやりながら、営業の仕事もしたり・・・。また、関わる業務の多さにより、ベトナム人との間でのミスコミュニケーションの発生も想定されます。
そういった環境下では、必然的に 自分の仕事をより広い視点で捉えることが重要 です。目の前の仕事を計画通りに行うのは当然として、常に周りの状況も把握し、必要に応じて適宜方向修正を行いながら、業務を遂行していく・・・。
一言でいうと 「森を見る力」 を磨く必要がある、ということですね。
限られた時間の中で、どう時間を使い、自分の業務を遂行するのか・・・。 タイムマネジメント×リスクマネジメント の双方を磨くことができる環境であると言えます。
推測力からの行動力
ベトナムで仕事をしていると、推測せねばならないことにたくさん出会います。推測する能力を磨く必要があるのは、 限られた情報の中で動かねばならない ことが多いためです。
例えば、あなたがベトナムで営業職として働くと仮定します。インターネットの普及により、場所を問わず、どこでも情報は手に入ります。ですが、 「手に入れられる情報量」には限りがあります。 特にベトナム語ができない日本人は、ベトナム人の手を借りずして現地情報の収集はほぼ不可能と言えるでしょう。
では、どうやって必要な情報を手に入れるのか。アナログではありますが、 「情報は人から手に入れる」 しかありません。そのために、 現在自分が持っている情報から仮説を立て、必要な情報をあぶり出し、人から情報を得ること が重要です。そういった一連の行動を考えると、情報を得るためには、人に働きかけるために 「能動的に動く力」も磨かれる 、と言えるかもしれません。
今回は、ベトナムでの働き方について、磨くべき能力を軸にお伝えしました。営業職だからといって、営業の仕事だけやればいいのではないのがベトナムです。営業の仕事と同時に様々な分野の業務に携わるためには、情報を得るための推察力と行動力、また、「森を見る力」が必要になってきます。まさに、ベトナムの会社でこそ磨かれる能力ですね。
これらを参考に、ベトナム就職したはいいもののうまくいっていない人や今一歩踏み出せずに悩んでいる人は、自分の能力を磨く環境にいるかどうかを考えてみてください。
|_2. <執筆協力>|
||*JellyfishHR Co.,Ltd*
2013年8月から日系人材紹介会社としてベトナムに進出。現在「ハノイ 」「ハイフォン」「ホーチミン」の3拠点にて、日系、非日系問わず人材紹介サービスを提供しており、SNSを活用した無料求人サイト「Billion」の運営、また日本語教育サービスを提供している。
ホームページURL → http://jellyfishhr.jp/
ベトジョーライフでコラム連載中 → 「Voice ~ベトナム最前線で働く人の声~」