ベトナムでは、小腹がすいたときに屋台でちょっとしたオヤツ料理を食べることが多いのですが、その代表格が バインクオン(Bánh cuốn) 。バインクオンは、米粉をといた液を蒸し器の上に広げてクレープのような生地を作り、その生地にひき肉やキクラゲなどで作った餡を入れた料理です。
元々北部の料理のようで、北部の人のほうがよく食べるようですが、全国各地に根付いています。家ではなかなか作ることができないバインクオン、売っている人の手わざを動画で見てみましょう!
適当なようで難しい!
生地の作り方に注目です!
手早く適当にやっている感じですが、実際にやるとなると、生地が丸まって団子状になってしまい、これがなかなか難しいのです。
(C) Crossco
地方によって様々なスタイルを楽しめる
ベースとなる米粉の生地にひき肉などの餡を入れるというバインクオン本体のスタイルはだいたいどこの地域でも同じなのですが、上に載せるものについては地域によって様々なようです。
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上に載せられているハムのようなものは chả lụa(チャールア)またはgiò lụa(ヨールア)などと呼ばれる、豚肉をバナナの葉でくるんで作った加工食品。西洋のハムやソーセージと違って味が薄いので、料理の味を邪魔せず、タレにもよく合います。chả lụaのほかに、Nem chua(ネムチュア)と呼ばれる豚肉を発酵させてつくった甘酸っぱい加工食品を入れるお店もあり、動画ではこれも載っています。
一番最後に切って載せられた揚げパンはBánh Tôm(バイントム)と呼ばれるもの。Bánhは粉から作った食品の総称、Tômはエビのこと。動画を見たところエビではなくマメが入っています。バインクオンは、一番上にエビを載せた揚げパンを載せるのが一般的なのですが、エビは高くつくため、屋台ではエビを使わずこのようなバイントムもどきを載せるようになったようです。
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また、ハノイなど北のほうでは、野菜があまり載っておらず、バインクオン本体がきちんと見えるのですが、南部では一見何の料理だかわからないほど野菜が載っていることがよくあります。南のほうが野菜が豊富ですし、安くお腹いっぱいにする知恵でしょうか。更に、南部ではひき肉の餡を入れないバージョンも広く食べられています。こちらはBánh ướt(バインウオット)と呼ばれています。
皆さんも食べる機会があったら、各地のバインクオン売りの仕事ぶり、ぜひ観察してみてくださいね。
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