ホーチミンの寿司屋台4選～路上で格安日本食に舌鼓～

ベトナムは空前の日本料理ブーム。ジェトロの調査によると、現在ベトナムには日本料理店の数が770店舗もあり、そのうち半数以上の400店舗余りがホーチミン市内にあるのだそうです（参考：全国の日本料理店770店舗、9割がベトナム人客）。客層の9割はベトナム人ということもあり、最近開業した日本料理店の価格は割安。そして目を引くのが、屋台形式で日本料理を提供する「寿司屋台」が雨後の筍のようにあちこちに出現していることでしょう。「屋台で寿司なんて不衛生！」と思うかもしれませんが、よく考えてみれば、江戸前の寿司も元々は屋台から。ホーチミン市で原点に返った感があります。

そんなわけで、ホーチミン市では、今や1人10万VND（約540円）程度でお寿司が楽しめる時代になりました。今回は、ホーチミン市の路上で手軽にお寿司を食べられるおススメのお店4店を紹介します。

ストリート寿司の草分け「すしコ」

まずは、在住日本人の中で名前だけなら知らない人はいないというお店「すしコ」から。1区と運河を挟んだ南側、4区に位置しています。屋台が集中するビンカイン通りに最初の1号店ができたのですが、大繁盛だったので、1店舗挟んだ隣に2号店ができました。路上といっても、屋根がついていて雨でも大丈夫です。

このお店の驚きの点は、とにかくメニューが豊富なこと。ベトナム人に人気の巻き寿司をはじめ、握り寿司はもちろんのこと・・・

焼き物も用意されています。更には・・・

鍋物も！　ベトナム人は日ごろからよく鍋を食べるのですが、屋台で鍋料理を出すお店がたくさんあるので、外で鍋を食べることに抵抗ないようです。日本じゃ鍋は冬に食べるものだし、外で食べるなんて！と思ってしまいますが、ホーチミンは年中暑いですから、逆に汗をかいて体の熱を逃がします。回りを見渡してみると、鍋の注文率はかなり高いようです。

まずはサッポロビールで乾杯！　生ビールを飲みたい！となると、数ある寿司屋台の中でも選択肢が限られます。

まずは軽く握りから。トビコの軍艦と、なんと中トロです。屋台寿司で中トロがあるのはここだけではないでしょうか。

こちらは「すしコスペシャル」。卵焼きやアボカドを巻いたものですが、周りにはサーモン、マグロ、イカが巻き付けられている贅沢な一品。確かこれ1品で12万VND(約650円)ぐらいしたと思います。一人で食べるのにはちょっとしつこいですが、味がしっかりしていておいしいです。

そして、焼き鳥！　つくねとレバーを注文。特にレバーが感動もののおいしさでした。お寿司より焼き鳥を食べに通っちゃいそうです。

予算としては、15万VND(約810円)程度でおなかいっぱいという感じだと思います。屋台で予約というのも変な話ですが、特に週末やテト前は相当混み合いますので、予約することをおススメします。

あと、いくつか注意点が。有名になりすぎて、日本人率がかなり高いです。そのため、目の前の席に取引先の人がいてくつろげなかったなんてケースもままあります。また、秋の大潮のシーズン(10月～12月)になると、目の前の道路がどっぷり冠水します。テーブルのある場所まではあがってこないものの、バイクで行くのは結構困難なので、ご注意を。

店舗の詳細はこちら　＞＞　すしコ

日本人はまず見かけないガチな屋台寿司「スシ193」

大人の事情で日本人にはできるだけ会いたくないなあ・・・と思ったあなたにおススメなのは、こちらの屋台寿司「スシ193」です。

室内の調理場があるすしコとは違い、このように完全に屋台ひとつで切り盛りしているガチな寿司屋台です。1区と5区の境目となっているグエンバンクー通りに面した歩道の上でやっています。屋台なのに、平日は1日200人、週末には1日500人もの客足を誇る人気店なのだそうで、大通りに面している利点で、お持ち帰り客もひっきりなしにやってきます。

席数はかなり少ないのですが、隣のカフェに座ってカフェで飲み物を頼めば、屋台からお寿司を持ってきてもらって食べることができますのでご安心を。隣のカフェのお客さんはほとんど寿司屋台目当てです。

屋台ひとつでやっているのでネタはマグロとサーモン、数の子ニシンぐらいに限られているのですが、味はかなりおいしいです。

こちらのセットは、確か8万VND(約430円)ぐらいだったと思います。ベトナム人が食べやすいようにご飯が小さめに握られているのですが、ベトナムの寿司屋でよくあるように固すぎたりすることなく、実にちょうどいい握り具合です。

この巻物は、外にマグロ、サーモン、数の子ニシンが巻きつけられています。数の子ニシンを入れることで味が単調にならず、とてもおいしい！　中の具材の味付けもちょうどいい。おススメです。

手巻き寿司もあります。感動したのはお海苔。お海苔が大好物でして、お海苔がおいしくないと納得できないのですが、安いお店はお海苔が悪いんですよね。でも、ここはそれなりにいいお海苔を使っていると思いました。

若い人たちががんばって働いているとても元気の良い屋台です。今のベトナムを味わうならここがおススメです！

ただ一つ欠点があるとすれば、大通りに面しているので車の音がかなり騒がしいこと。ゆっくり会話を楽しみたい、という人には向かないです。

店舗の詳細はこちら　＞＞　「スシ193」

高級住宅街の屋台寿司「SUSHI88」

屋台が好きだけど、交通量が多い路上はちょっと・・・という人におススメなのが、「SUSHI88」です。7区と3区にお店を出しているのですが、7区のお店はロッテマート近く、佐々木動物病院がある高級住宅地の角で営業しています。

目の前の道はこんな感じで、交通はほとんどありません。

テーブルや椅子が真新しく、可動式の屋根が設置されていています。空き地も利用しているのでスペースがかなり広く、落ち着いて食べられます。

ただし、生のネタはマグロ赤身とサーモンぐらいしかないですが、夕涼みがてらちょっとつまむのには十分。1皿16000VND(約86円)からと、お値段はかなりリーズナブルです。

サンマもあります。ベトナム人はトビコが好きなんですかね、こちらの巻き寿司にもトビコが。彩りがよくてゴージャスに見えるという利点もあるのかも。

タコげそ焼きがありました。

こちらはタコのてんぷら。1皿35000VND(約188円)でした。おいしくて、ビールのつまみにぴったりです！

お刺身の3品盛り合わせが12万8000VND(約690円)です。おなかいっぱい食べるというより、お刺身やてんぷらを頼んで飲むのが楽しいかもしれません。

店舗の詳細はこちら　＞＞　「SUSHI88」

やっぱり室内がいいというあなたには「スカイ寿司」

なんだかんだ言って、やっぱり屋台じゃなくて、冷房の効いた室内で安いところがいいなあ・・・という人におススメなのが、屋台から始まって今は路面店舗を持つ「スカイ寿司」です。中心から離れた5区にあります。個人的には、ここが最も気に入っています。もちろん、外で食べることもできます。

左側の席は小上がりになっていて、靴を脱いでくつろぐこともできます。但し、かなりの人気店で、予約なしでテーブル席を確保するのは困難な様子。でもご安心を。お隣のカフェに入って飲み物を注文すれば、席まで持ってきてくれます。

メニューはお寿司、お刺身から丼もの、天ぷらまでかなり豊富。「Yuki Maki」というのがあったので、「どこが雪なんだろう？」と思ったら、次のページに「Akina Maki」が。どうやらYukiは人の名前の様子。どのユキさんなんだろう。気になります。

こちらはSushi Combo2、6万9000VND（約370円）。6貫のSushi Combo1は3万9000VND（約210円）で食べられます。

こちらはRainbow Makiで5万9000VND（約320円）。中にサラダが入っていて、シャキシャキでとてもおいしいです！　巻物の中でこれまでの寿司屋台の中で個人的にベストだと思います。

いっぱいでお店に入れず、隣のカフェに入って食べたのですが、この隣のカフェがまたいい。とにかくカフェの店員さんがものすごく気が利く。隣の店員さんがきてくれないので注文を言いに行こうとしたら、すかさず店員さんを呼んできてくれるし、飲み物を1杯しか頼んでいないというのに、何度もお茶を交換してくれるし（お茶はもちろんタダ）、お会計の時も隣に声をかけてくれました。なんてサービスがいいんだ！　お隣のカフェのお陰もあって、私の中では格安寿司の中で総合評価No.1です。

店舗の詳細はこちら　＞＞　「スカイ寿司」

と、かなり個人的感情が入った格安寿司屋台4選でしたが、このほかにもどんどん格安寿司がオープンしています。あちこち回って、お気に入りの１店を見つけるのも楽しいですよね。

ホーチミンの寿司屋台4選～路上で格安日本食に舌鼓～

ストリート寿司の草分け「すしコ」

日本人はまず見かけないガチな屋台寿司「スシ193」

高級住宅街の屋台寿司「SUSHI88」

やっぱり室内がいいというあなたには「スカイ寿司」

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