|[日] ワケギ(分葱)、フユギ(冬葱)、ヒトモジ(一文字、人文字)、チモト / センモト(千本)
[越] Hành lá(ハインラー)、Hành xanh(ハインサン)、Hành non(ハインノン)
[英] Wakegi, Wakegi green onion, spring onion, salad onion
[学] Allium x wakegi(ヒガンバナ科ネギ属)
[原産] シベリア~小アジア|
ベトナムでも欠かせない薬味
ワケギはシベリア周辺が原産とされるネギの仲間ですが、アジア各国で広く使われている食材。日本には5世紀ぐらいに伝わった古くからある食材で、学名に「Wakegi」と日本語が使われているとおり日本料理の薬味としてよく使われていますが、ベトナムでも欠かすことのできない薬味の一つになっています。
ワケギは見た目ネギですが、染色体を調べると、ネギとタマネギの雑種なのだそうです。外見はアサツキやワケネギに似ていますが、アサツキと違って根元が白くふくらんでおり、タマネギの特徴が出ています。ネギと比べて刺激臭や辛味が少なく食べやすいです。
(C) VIETJO Life
根元の部分は白いものと赤味がかったものがあります。
ベトナム語では、 Hành lá(ハインラー、Hành=ネギ、lá=葉)、Hành xanh(ハインサン、xanh=青)、Hành non(ハインノン、non=若い) などと呼ばれています。ベトナムでは通年で流通しています。
ベトナムではワケネギを買わなくてもいい?
ベトナムの市場で野菜をたくさん買うと、おまけでワケギやコリアンダーを数本くれることがよくあります。そのため我が家では、今までワケギをわざわざ買った記憶がありません。但し、昨今は無料でくれるお店は減ってきているようで、毎日のように使う家庭では買うのも当たり前になりつつあるようです。
ベトナム料理での使い方
ベトナムでは、ワケギの青い部分を細かく刻んでフォーなどの薬味にとして使うほか、白い根元のほうの部分を長めに切って、炒め物や煮物、スープなどに使います。
(C) VIETJO Life, フォーに入れられたワケギ
(C) VIETJO Life, チャーシューのせご飯の上に添えられたワケギ
(C) VIETJO Life, スープに入れられたワケギ
ベトナムでは、上の画像のようにかなり大胆に長めに切って使うことが多いです。
ワケギはベータカロチンが豊富!
ワケギは、ベータ(β)カロチンを豊富に含んでいますが、ベータカロチンには 病気や老化の原因となる活性酸素の発生を抑える作用、免疫活性作用、発がん抑制作用 などがあります。豊富に含まれるビタミンCは、 皮膚や粘膜を健康に保ったり、体の免疫力を高める効果 があるそうです。日本でも風邪予防にいいと言われますよね。ビタミンKも豊富で、これは 骨にカルシウムを定着させる作用 があります。但し、一度にたくさん食べられるような野菜ではないので、補助的なものと考えるのが良いでしょう。
選び方と保管方法
ワケギを買うときは、葉の先までしっかり張っているもので、太すぎず細すぎず、中ぐらいのサイズを選ぶと良いそうです。傷がついていると鮮度が落ちるのが早いので、傷のないものを選びます。
ワケギは気温が高いと痛みやすいので、湿らせた新聞紙やキッチンペーパーに包み、その上からビニール袋やラップでくるんで冷蔵庫の野菜室で保管すると良いでしょう。
我が家ではさほど頻繁に使わないので、持ち帰ったらすぐに洗って水気を切り、小口切りにしてタッパーに入れて、冷凍庫で保管。凍ったままお味噌汁やスープの仕上げに投入し、薬味として使っています。冷凍するときに水気があるとネギ同士がくっついてはがれにくくなりますので、水気をしっかり切ることがポイントです。小口切りしたあと暫くそのまま置いて乾かすと良いと思います。また、冷凍庫から何度も出し入れしている間に水気がついてしまいますので、なるべく小さなタッパーに小分けにして冷凍したほうがよいでしょう。
|【ポイント】ワケギはネギとタマネギの雑種でマイルドな味わい。冷凍保存するときは、水気をしっかり切って!|