サパ町(Thị trấn Sapa):
ラオカイ市から38キロ、ハノイ市から376キロに位置する。海抜1600メートルで温帯の気候を有し、19世紀末からフランス植民地時代に避暑地として開発された。多くのフランス式の建築物があり、町の中心には1895年に建てられたゴシック建築の大聖堂がある。白い霧に包まれたサパ町は避暑地として人気を集め、昔ながらの伝統的な生活を送っている少数民族の村落が多くある。毎週土曜日の夜から日曜日までは、カラフルな民族衣装を身に纏った若者たちが楽器を演奏しながら恋人を探す「サパ・ラブ・マーケット」が開かれ、特に外国人観光客から人気を集めている。市場では薬草や少数民族の布、お酒などが販売されている。
ファンシーパン山(Núi Phan Xi Păng):
サパ町から9キロ。標高3143メートルで、インドシナ半島最高峰であることから「インドシナの屋根」とも呼ばれており、国内外の登山客が多い。2013年末現在、サパ町でファンシーパン・サパ・ロープウェイ観光区の造成が進められており、サパ町~ムオンホア谷~ファンシーパン山頂付近を結ぶ全長6.2キロメートルのロープウェーが建設中。このロープウェイの開通によりファンシーパン山頂までの所要時間が、現在の2日間から僅か15分に短縮される。終着点となるファンシーパン山頂付近(標高2900~3000メートル)に4~5つ星ホテルや観光施設なども建設される予定。
オークイーホー峠(Đèo Ô Quy Hồ、別称:ホアンリエン峠):
ホアンリエンソン(Hoàng Liên Sơn)山脈を横断するラオカイ省とライチャウ省に跨る全長50キロの峠。片側が切り立った崖、片側は深い谷の間を走っており、ベトナムで最も長く壮大で美しい峠と言われている。峠の最高点はコンチョイ(Cổng trời=天の門)と呼ばれ、海抜1600メートルの頂上から見下ろすと、見渡す限りを霧が覆い、山と森が濃い霧を頂き、まるで水墨絵のような世界が広がる。