リーバットデー祠(Đền Lý Bát Đế、別称:デンドー=Đền Đô):
リー(李)朝の8代皇帝を祀る寺院で、トゥーソン(Từ Sơn)町ディンバン(Đình Bảng)村落にあり、ハノイ市から20キロに位置する。1030年に建設が始まったベトナムで最古の寺院の一つ。3万1250ヘクタールの敷地に、リー朝時代の特徴的な建築様式の建築物が立ち並んでいる。
ドンキー伝統工芸村(Làng nghề Đồng Kỵ):
家具だけでなく仏壇などの祭具まで、高品質な木材製品の生産を手がける伝統工芸村。農村部ではあるが、村民の多くが会社の経営者であり、自動車を所有する者も多い豊かな村。
ドンホー伝統工芸村(Làng tranh Đông Hồ):
ベトナムの生活、風物詩、風刺などが描かれた「ドンホー版画」を製作する村。ドンホー版画が製作されるようになったのは16世紀頃とされている。昔、貧しかった庶民が正月だけは華やかにしたい、また将来の幸福を願う想いから作られた。現代ではめでたいもの、新年を祝賀する縁起物として旧正月(テト)の時期に家庭で飾られる。画材には全て自然の材料が使われる。絵具の耐久力は強く、太陽光にさらされても色褪せしにくいという特徴がある。
豚の首狩り祭り(Lễ hội chém lợn):
ネム・トゥオン(Ném Thượng)村落では、毎年旧正月の6日に、豚を生贄として捧げる祭りが行われる。これは、李朝の時代にこの地方を開拓したリー・ドアン・トゥオン(Lý Đoàn Thượng)将軍とその部下達が、生き延びるためにイノシシを殺して食べたという言い伝えに由来している。生贄となる2頭の豚はそれぞれ檻に入れられ、村人たちの祭行列に運ばれて村落中をまわった後、多くの人々が集まる広場で屠殺される。この地方では生贄の豚の血は無病息災や豊作の象徴であると信じられているため、村人たちは競って豚の血に群がり、幸運を祈る。またその肉は、村落の繁栄を祈念しつつ、住民に配られる。