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ベトナム人から見た日本人~職場でこう思われてるかも!?~

こ// JST配信
これまでは、仕事における「日本人から見たベトナム人」に焦点を当てた内容でお送りしてきましたが、今回は 「ベトナム人から見た日本人」 という逆の視点で、お届けしたいと思います。



ベトナム人は普段一緒に働く日本人をどう見ているのでしょうか。弊社のベトナム人スタッフや、弊社がサポートしてきたベトナム人就職希望者の声をヒアリングしたところ、おおよそ後述のようなことが言えるかと思います。

※当然日本人を一括りで論じられないのと同じように、全てのベトナム人がこうだとは言えませんので、その点悪しからずご了承ください。

 

時間に正確、報連相の徹底




ベトナム人が日系企業に入社して(あるいは日本人上司と一緒に働いて)思うことの第一弾が、 時間に対するシビアな考え、そして報連相(報告・連絡・相談)を徹底するところ だそうです。世界で最も時間に厳しいと言われる日本人なので、日本人が時間にシビアなことについてはベトナム人だけでなく、どの国の人も同じ印象を抱くかと思います。

また、興味深いのは「報連相」の部分ですね。日本人から見ると、「どうして相談せずに実行したんだ」とベトナム人が報連相をしないことに不満を抱きがちです。しかし、彼らに聞くと、彼らなりの考えや意見が見えてきます。というのも、彼らは 自分でできると思ったことや、解決できると思ったことは、即実行に移すことを良しと考えている 節があります。その方が効率が良いということで、効率の面では日本人以上に合理的と言えるかもしれません。

 

仕事にプライベートなことを一切持ち込まない


日本人が仕事とプライベートを切り離すという、この特長に関しては「時間」と「人間関係」の2つに分けて捉えることができます。

まず1つ目の「時間」についてですが、これは、 勤務時間中に仕事以外のことは一切しないということが、ベトナム人からすると驚きでありギャップを感じる そうです。例えば、仕事中にプライベートのメールを少し確認しただけで、ものすごく怒られる。フェイスブックを少し見ただけでも懇々と説教をされる、などが代表例とのこと。

「当たり前でしょ」というお声も聞こえてきそうですが、「業務が落ち着いた合間に数分見ただけであり、日本人が考えるほど大きい問題ではない」というのが彼らの言い分です。確かに、この行為を彼らの 息抜きの1つ であると考えると、タバコを吸う、コーヒーを飲むといった行為と何ら変わりがないとも言えます。



「仕事上の息抜き」と「仕事の生産効率」の関係性 については、様々な研究がなされていますが、インターネット休憩のように「就業時間中に自分の好きなことができる時間を作ったら、会社の生産効率が上がる」という研究結果もあるほどです。そういった観点から考えると、仕事以外の行為自体を問答無用でダメとするよりも、日本人側の注意の仕方や、仕組みでカバーできるポイントかもしれません。

もう1つは「人間関係」についてです。これについては、 仮に日本人は不仲になった同僚、相性が合わない上司であっても、仕事上は協力し合うことができる 。しかし、 ベトナム人同士の場合、個人的感情を仕事に持ち込んでしまうことが多く、仕事でも協力しない人が多い 、といった話が出ました。そういったプライベートの事情を仕事に持ち込まないところが、ベトナム人にはない要素のようです。

 

スピード感に欠ける




これは日本人にとって、耳の痛い話ではありますが、 日系企業の意思決定は敏捷性に欠ける と、ベトナム人も感じているようです。国民性が近いと言われるベトナム人ですらそう感じるのですから、欧米系企業はそれ以上に日系企業の意思決定の遅さにギャップを感じていることでしょう。非日系企業とのビジネスを展開している或いは検討している場合は、留意したいところですね。

また、それに加えて 日系企業はミーティングが多い 、というのがベトナム人の抱いている印象のようで、ミーティング数が多いにも関わらず、意思決定に時間がかかるのは疑問で仕方がないのかもしれません。

 

現状維持への固執と新しい試みに対する過剰な慎重姿勢


要は 新しいことをどんどんやろうという姿勢がない ということのようです。これは20~30代の日本人からもよく聞く転職理由の1つですが、自国の成長真っ只中に身を置いているベトナム人は、より一層そう強く感じるのかもしれません。

もちろん、全ての日系企業・日本人に当てはまることではありません。しかし、大手企業であればあるほど、「20年このルールでやってきているから、このルールでやってください」というような、 新たな方法を模索したり、ルールをアップデートしたりといった改善がなされない 傾向にある点が、「何でそう頭が堅いのか」と思うポイントなのだそうです。ある意味失敗を恐れていない、と捉えることもできそうです。

 

以上、今回は「ベトナム人から見た日本人」という角度からお届けしました。ベトナムに赴任し、ベトナム人の思いや考えをキャッチするのに苦労している人も多いかと思います。「外国人なので理解し合えない点があるのは当たり前」という前提もあるかもしれませんが、彼らがどう日本人を見ているのか、という視点で一度過去を振り返ってみると、新たな発見に出会えるかもしれませんし、今後の相互理解にも繋がるかもしれませんね。

|_2. <執筆協力>|
||*JellyfishHR Co.,Ltd*
2013年8月から日系人材紹介会社としてベトナムに進出。現在「ハノイ 」「ハイフォン」「ホーチミン」の3拠点にて、日系、非日系問わず人材紹介サービスを提供しており、SNSを活用した無料求人サイト「Billion」の運営、また日本語教育サービスを提供している。
ホームページURL → http://jellyfishhr.jp/
ベトジョーライフでコラム連載中 → 「Voice ~ベトナム最前線で働く人の声~」

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