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お米を研ぐ時の秘訣は「もみ手」
日本では「お米を洗う」とは言わず、「お米研ぐ」といいますが、ベトナムでは「お米を丸める(vo cơm、ヴォーコム)」と言います。丸めるってどういうことなのか、言葉だけだと想像がつきにくいですが、この研ぎ方がおいしさの秘訣です。それでは、お米を炊く手順を見ていきましょう。
地方や家庭、お米の種類によって研ぎ方は違ってきますが、今回は最も一般的で簡単な方法をご紹介します。
① 炊飯器に付属している計量カップでお米を量る
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普通の計量カップは200ccですが、炊飯器に付属しているカップは180ccだったりしますので、付属のカップで計量したほうが良いでしょう。
② 炊飯器にお米を入れる
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ベトナムで売られている炊飯器には、内釜のコーティングが剥がれやすいものがありますので、その場合はボールなど他の大きな容器に入れましょう。
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ベトナムのお米にはよく小石などが混入しています。米を一度にどさっといれるのではなく少しずつ流し込むようにすると、異物を発見しやすいです。
③ 水を入れて全体をかき混ぜる
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力をいれず、全体をぐるぐるかき混ぜます。水は水道水でもかまいませんが、お米が水を吸収するので、蒸留水を使ったほうがよりおいしいと思います。
また、最初に入れた水は全体をかき混ぜた後一度捨て、すぐに水をいったん捨て、もう一度いれた水でお米を研ぐと、汚れが流れ出ます。
④ 米を手に取り、「もみ手」をするように研ぐ
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お米を片方の手のひらに載せ、もう片方の手をその上に置き、「もみ手」をするように10回ほどこすり合わせます。あまり力をいれず、お団子を丸めるような感じです(だから、ベトナム語で「丸める」と言うのだと思います)。
手に載るお米の量にもよりますが、2カップでしたら4~5回ほどでしょうか。だいたい米全体をやったかな、程度で大丈夫。あまりやりすぎると、お米がぼろぼろになりますし、貴重な栄養素が流れてしまいますので、注意してください。
⑤ 水を流し、もう一度水を入れて全体をかき混ぜ、水を捨てる
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研ぎ汁を流し、もう一度きれいな水を入れて全体をかき混ぜ、白濁した水を捨てます。ベトナム米にはぬかの臭みがあまりありませんので、日本米のように何度も研ぐ必要はありません。研ぎすぎると、ビタミンBなどの栄養素が流れ出てしまいます。
ちなみに、 ベトナム女性は米を研ぎ汁を取っておき、美容液として使っています 。
⑥ 適量の水を入れ、炊飯器にセットする
炊飯器に書いてあるカップ数のメモリまで水を入れます。火を通しますので水道水でも大丈夫ですが、水道水の状況によってはカビやサビなどの臭いがつきますので、ボトルウォーターを使用したほうが良いでしょう。パラパラとした米が好きな人は心持ち少なめに、少しねばりが欲しいという人は若干多めに入れると良いです。
⑦ すぐに炊飯器のスイッチを入れる
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ベトナムのお米は日本のお米と違い、水を吸わせる必要はありません。 お米を研いだらすぐに炊きましょう 。
ベトナムで売られている炊飯器のボタンは色々なタイプがあり、お米を炊くだけでなく煮たり蒸したりできるものも多いです。例として、上の画像のベトナム語を解説しておきます。
|=. ベトナム語|=. 発音|=. 意味|=. 機能|
|Gạo thường|ガオ トゥオン(トゥーン)|普通の米|ベトナム米を炊くときに押します。日本米もこれで炊けますが、炊き上がった後、蒸らす時間を長くとります。|
|Nấu Đồng thời|ナウ ドントイ|同時に調理する|炊飯器の付属容器で炊飯と同時に調理する場合に押します|
|Gạo nếp / Gạo trộn|ガオネップ / ガオチョン|もち米 / 混ぜご飯|もち米や混ぜご飯を炊くとき使います|
|Nấu Chậm / Hấp|ナウチャム / ハップ|煮込む / 蒸す|調理する時に使います|
|Hủy bỏ|フイボー|取り消し|押したボタンをキャンセルしたいとき押します|
|Giữ ấm|ジウアム(イウアム)|保温|炊き終わるとこのボタンが点灯します|
⑧ 炊き上がり!
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炊き上がっても、保温ボタンがついた後、5~10分は蒸らし、余計な水分を飛ばしてから、全体をかき混ぜます。
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炊飯器によっては、内蓋の水滴が落ちてご飯がべちゃべちゃになる場合があります。その場合は、内蓋を閉めるときに薄手の布巾を一枚噛ませると、余計な蒸気を吸い取ってくれます。
「臭いが気になるからベトナム米はちょっと」、という声をよく聞きますが、ベトナム米の中でも高めなお米を選び、きちんと炊けば、驚くほどおいしくなります。ぜひお試しください。
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