バス内のサービスと注意すべきこと
(C) VIETJO Life 車内サービス
車内ではペットボトルの水1本とお手拭きが配られます。基本的に運転手2人、サービス係2人が同乗します(それぞれ1人ずつしかいないこともありますが…)。また、無料でWi-Fiが使えるバスもあります。
また、薄手の毛布が配られますが、車内は案外冷えますので、羽織るものを1枚持参したほうがよいです。枕は座席に小さなものがついている場合もありますが、殆ど訳に立たないので、空気で膨らませられるマクラや首マクラがあると寝やすいです。乾燥が気になる人はマスクを、明かりが気になる人はアイマスクを持参しましょう。時々運転手が眠気覚ましに音楽をかける場合があるので、耳栓も役立ちます。
車種によっては車内トイレを使用できる場合もありますが、トイレがあっても使用不可になっていたり、トイレがないものもありますので、乗車時に確認しておきましょう。車内にトイレがついていない場合、途中でどうしてもトイレに行きたくなった際には、乗務員に伝えれば適当な場所に止めてくれますが、ぎりぎりの状態になるまで止めてくれない場合もありますので注意が必要です。
また、車内で最も気をつけなければならないのは「 スリ 」。乗客のまばらな車内はまだしも混んでいる時は特に、いつの間にかポケットから携帯電話を盗まれていた、などという話をよく耳にします。自分の荷物はしっかりと管理し、貴重品は常に身につけておくのはもちろん、目をつけられないよう出し入れはなるべく控えましょう。
走行時間は、時間帯や道路の混み具合によって異なります。例えばホーチミンからメコンデルタ地方アンザン省の省都ロンスエンまで行く場合、通常は約5時間かかりますが、深夜便だと約3時間半で着いてしまいます(恐ろしいですね)。
時々長距離バスの交通事故が発生していますので、義務化はされていませんが、シートベルトの装着をお薦めします。特に寝台バスは大きな揺れでベッドから転落する危険性がありますので、シートベルトを確実に装着しましょう。
サービスエリアで休憩
途中、サービスエリア(のようなところ)で1~2回休憩をとります。フオンチャン(Phương Trang=Futa Bus) は自社のサービスエリアを持っており、乗客のトイレ&食事タイムのほか、バスの洗車タイムでもあります。乗客が降りてから裏の洗車場へ移動するため、自分が降りた場所にバスは留まっていません。どのバスも同じデザインです。バスの車体番号とナンバープレートをしっかり覚えておきましょう。また、同乗している他の乗客を覚えておくのも手です。
(C) VIETJO Life サービスエリアに停車中のバス
また、休憩の時には、用がないとしてもできる限りバスを降りることをお薦めします。ベトナム人いわく、万が一、車内で物がなくなったりした場合、休憩中にバスに残っていた人が真っ先に疑われる可能性があるとのことです。バスを降りる際、パソコンやカメラなどの入ったバッグは必ず持って降りましょう。
フオンチャンのサービスエリアのトイレは清潔で個室数も多く、女子トイレにはトイレットペーパーも備えられています。また、サービスエリアにはお土産コーナーや食事コーナーがあり、飲み物や軽食からしっかりご飯まで、メニューも豊富です。
(C) VIETJO Life サービスエリアの中
休憩時間は約30分間。「○○発××行き、車体番号△△出発します」というアナウンスがありますが、ベトナム語のみの上、騒がしいのでほぼ聞き取れません。なるべく早めに外へ出て、自分のバスを待ちましょう。
休憩後、バスに乗り込んでも点呼やチェックはありません。乗り遅れたら置いていかれます。乗り遅れて置いていかれた乗客が激昂して運転手に暴行を加えた などの事件も発生しています。乗り遅れることのないよう気を引き締めて、自分のバスを探しましょう。
目的地に到着
ベトナムの長距離バスでは、バスターミナルではなく道の途中でも降ろしてもらうこともできます。サービス係の人に降りたい場所を伝えておけば、降りる前に声を掛けてくれます。降りたい場所の名前や住所を紙に書いて見せるのが確実です。
フオンチャンの場合、バスターミナルで降りると、無料の送迎車で行きたい場所(ホテルなど)まで連れて行ってくれます。ただし距離に制限があるので、係の人にたずねてみましょう。バスターミナルにはセオム(バイクタクシー)やタクシーもいますが、無料の送迎車の方が安心です。
外国人にはなかなかハードルの高いローカル向けの長距離バスですが、運賃も安くなかなか快適に移動することができます。但し、中部高原地域など山岳地帯を通らなければならない場合には、交通事故が発生する可能性も高くなります(特に深夜便)。なるべく昼間に移動する、安心できるバス会社を選ぶなど、できるだけ安全で楽しい旅となるよう工夫するとよいですね。
長距離バスで旅しよう(1) ~寝台バスが便利~