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[特集]

南太平洋諸島の住人のルーツはベトナム人?

2007/04/29 08:40 JST更新

 遺伝子に関する新たな研究結果が発表され、科学者らは古代の人の往来についてこれまでの定説の見直しを迫られているという。その新しい説とは、南太平洋諸島の住民の多くがベトナムにルーツを持つというものだ。これまでは、出土品や陶磁器の研究から、ポリネシアとオセアニアの文化は共に台湾にルーツを持ち、そこから太平洋の島々に広まっていったものとされてきた。  事実を解明するために、英ダラム大学の地質学者キース・ダブニー率いる国際研究チームは、現在生存している豚と博物館に保存されている古代の豚から781種の遺伝子を採取して研究した。米科学アカデミー紀要に掲載された論文で、スウェーデンのウプサラ大学の地質学者グレジャー・ラーソンは次のように言っている。いくら泳ぎのうまい豚でもハワイまで自力で泳ぎ着くことは不可能であり、インドシナと太平洋諸島間に共通した種が見られるのは、そこに人間の移動があったことを証明するものだ。スマトラ島、ジャワ島、ニューギニア諸島に生息するイノシシと、オーストラリアを含むオセアニア地域の古代豚は同種の豚であり、現在太平洋諸島で飼育されている豚も遺伝子は同種のも のであることが分かった。さらにそれはベトナムの種とも共通しているが、台湾には同じ遺伝子は見られないという。  これらの研究結果から、先に述べたように、南太平洋諸島の住民はおよそ3600年前にベトナムを離れ、途中多くの島を経てニューギニア、ハワイ、ポリネシア諸島へ到達したという説が導き出されたというわけだ。  

[2007年3月18日 Nguoi Lao Dong紙 電子版]
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