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ホーチミン市でフーニュアン区とビンタン区にキャンパス2か所を展開する私立中高一貫校「ベトアイン中学校・高等学校(Truong THCS THPT Viet Anh)」が、生徒募集要項に「同性愛者は入寮不可」とする規定を盛り込み、保護者の間で物議を醸している。
同校の2016~2017年度の生徒募集要項では、入学受け入れ対象外のケースとして、◇学力が弱く、前年度に再試験となった者、◇前年度の学習態度の評価が「中」以下の者、◇他人に不快感を与えるタトゥーや刺青が入っている者、◇喫煙者、けんかや窃盗、その他の違反歴がある者が挙げられている。これに加えて、同性愛者または危険性の高い疾患患者、伝染病患者は寮生として受け入れないと明記している。
これを巡って、保護者からは「同性愛者の差別」「人権、学習権利の侵害」などと非難する声が多く上がっている。同校の責任者は、「同性愛者の入学自体はもちろん問題ない。ただし、当校には男子寮と女子寮があるが、同性愛者向けの学生寮は整備していないため、寮生として同性愛者を受け入れられる状況ではない」と説明した。
同校が生徒募集要項に問題の規定を盛り込んだのは、過去に同校の学生寮で同性愛者に関するトラブルが発生したことがあるためだという。今回の件を受けて、同市教育訓練局は、「教育方針に違反した」として、対策を講じるよう関連部署に指導した。