不正行為の疑いでハノイ市統制委員会の調査を受けていたハノイ運輸総公社(Transerco)の副社長グエン・タイン・カオ・フイさんは3月27日、辞職願を提出した。フイさんは第13期(2004−2009年)ハノイ市人民評議会の議員でもあるが、これについても依願免職の手続きを行った。
今回の騒動は、3月初めにフイさんの妻で元警察幹部のチャン・ティ・キム・フオンさんが、夫の不倫と国家予算の不正使用を告発したことに端を発している。この内、不倫についてはフイさん自身が認めている。国家予算の不正使用については、国家監査機関が調査を行ったところ、Transerco社が無計画なホテル経営を行って2641万1000米ドル(約31億円)もの巨額の累積赤字を抱えていることなど、深刻な問題が発覚した。フイさんの今回の辞職は、これらの問題の責任を取ったものと見られる。